表紙写真撮影協力:
・埼玉東萌美容専門学校の皆さん
・越谷市だるま組合
■越谷の伝統的手工芸品をZ係がナビゲート
越谷市は、日光街道の宿場町の面影が残る町並みや伝統的手工芸品が歴史的な価値を受け継いでいます。越谷市の伝統的手工芸品に込められた、これまでの歴史と今、そして未来への想いを、作り手の皆さんと共にストーリーにしてZ係がご案内します。
埼玉東萌美容専門学校の生徒で構成された越谷市役所プロモーションZ係。Z世代ならではの視点で、Instagram(インスタグラム)を活用しながら越谷の魅力を発信しています。
・私たちが越谷市役所プロモーションZ係です。
・Z係で覚えてください!
▼Chapter1 越谷には古くから伝統的手工芸品がこんなに!
日光街道の宿場町として栄えた越谷では、江戸時代以降さまざまな手工芸品が生まれ、全国へとその名を広めていきました。越谷だるま、越谷手焼きせんべい、越谷ひな人形、越谷甲冑(かっちゅう)、越谷桐箱など。これらの伝統は脈々と受け継がれ、越谷の特産として大切に残されています。
・江戸時代の中期、間久里のだる吉という人形師が、起きあがり小法師という玩具に中国禅僧の祖「達磨(だるま)大師」が座禅を組んだ姿を描いたのが越谷だるまの始まりとされています。
色が白く、鼻がやや高い上品で優しい雰囲気が越谷だるまの特徴です。
・かつて江戸の米蔵と呼ばれた越谷で、お米を潰して焼いた「焼米」がおやつにされていました。これが、越谷手焼きせんべいの発祥と言われています。
天日干しの生地や手焼きにこだわって作られ、しょうゆダレも店独自の工夫がこらされています。
・安永年間に越ヶ谷新町の会田佐右衛門(あいださうえもん)という人がひな人形の製法を学び、越谷で製作を始めたことが由来とされる越谷ひな人形。
気品にあふれた優美な顔だちで高く評価されています。
・金工、漆工、皮革工芸、組紐(くみひも)など、さまざまな技法を駆使して作られる越谷甲冑。鮮やかな色彩と威厳のある風格が特徴です。
時代考証を重ね細部にわたって再現しています。
・江戸時代の文化年間に作られヒットした化粧水「江戸の水」に使われていたのが越谷桐箱です。
軽いうえに吸湿性があるので、掛け軸や陶磁器の箱に使われています。
歴史が長いものばかり!
▼Chapter2 越谷だるまの今にZ係が迫る!
Z係は、越谷だるまを知るため、(有)島田達磨(だるま)総業で絵付けに挑戦。体験後はインタビュアーとなって、越谷市だるま組合の職人さんに越谷だるまの今を聞いてきました。
・遠藤商店・遠藤さん(本紙写真左から4人目)
・(有)島田達磨総業・島田さん(本紙写真左から5人目)
・松崎達磨産業・松崎さん(本紙写真右から3人目)
・蘒原(はぎわら)商店・蘒原さん(本紙写真右から4人目)
○絵付け体験で、職人さんのすごさを実感‼
Z係:-絵付けはとても楽しかったです!
私たちZ係のZをゴールドで描いてみました。でも、だるまの表情を決める眉毛やひげが難しくて。眉毛を逆さに描いたのは大失敗。もうショックで…。
職人さん:世界に一つだけの越谷だるま。いいじゃないですか。いい思い出になると思いますよ。だるまの眉毛やひげには、鶴や亀が描かれているんです。縁起物ですから。
Z係:-職人さんは迷わず、さーっとすごい速さで描きますよね。私たちは、左右対称になかなかならなくて。
職人さん:私たち職人は、筆の穂先にまで気を遣っています。描くときは呼吸を止めて、一気に描きあげるんです。
Z係:-え~‼そんなの絶対無理(笑)。
○小学校では越谷だるまの授業が‼
Z係:-じつは私、越谷だるまについて知らなかったんです。
職人さん:越谷市では小学3年生で越谷だるまの授業があるんです。私たちが子どもたちに直接教えることもあるんですよ。テストにも出るみたいで、みんな真剣に聞いてくれます(笑)。
Z係:-今の越谷の小学生はいいですね。ちゃんと教えてもらっているんだ。
○越谷だるまを次の世代につなげるために‼
Z係:-皆さんはどうしてだるま職人になったんですか。
職人さん:だるま作りは昔は農家の副業だったんですよ。私も家で親が作っていたのを子どものころから手伝ってきました。
Z係:-今も同じように少人数で作っているんですか。
職人さん:うちは4人で作っています。作り手となる職人不足は深刻です。次の世代に技術を継承させていかないと。そのために、たくさんの人たちに越谷だるまの魅力を知ってもらいたいんです。
Z係:-若い人たちに越谷だるまの魅力をもっと知ってもらえるように私たちも頑張ります。今日教えてもらったことをSNSで発信したり。私たちの学校の学園祭で紹介してもおもしろいかも。今日はありがとうございました。
○Z係の感想
職人さんたちのことを純粋にすごい、と思いました。越谷だるまを後世に伝える方法を探しているという話も印象的です。私たちは、若者として今使える技術で「越谷にこんなにすごい伝統、すごいだるまがあるんだ」と発信したいと思います。そして越谷だるまのことを多くの人に知ってもらいたいです。
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