■Chapter3 伝統的手工芸品ってじつはこんなに“新しい”⁉
長い時間をかけて大切に受け継がれてきた越谷の伝統的手工芸品。伝統を大切にするとともに、未来に技術を継承していくために新しい取り組みが始まっています。
・越谷甲冑は、海外でも大人気です。
海外での販売を目指して、日常生活に使える、お酒の瓶にかぶせるボトルアーマーや、日本刀のデザインで作られた靴ベラなども制作されています。
・浴衣などの生地に色や柄を付ける藍染め技法の「籠染め」を市内で行ってきた中野形染工場。その藍染めで使用していた籠(真鍮(しんちゅう)製の型)を活用した内照式オブジェが籠染灯籠です。
和室はもとより洋室にもなじみ、日光街道の蔵や古民家にも飾られています。
・越谷ひな人形は木目込(布を押し込んで胴体にはわせる)の技法でも作られています。今、木目込で手鏡、トレイ、招き猫などが制作されています。木目込神楽(面)は、東京手仕事プロジェクト(伝統工芸品の活性化を目的とした商品開発などを行う取り組み)で、特に優秀な商品に与えられる都知事賞を受賞しました。
・漆塗りの伝統技法を生かした、木工塗装の最高峰といわれる「鏡面塗装」が施されています。純金箔のグラデーションが美しいタンブラーは、漆塗りの技術を現代化した特殊な技法で漆塗りと同等の美しさ。高級感のある名刺入れやスマートフォンケースなども制作されています。
■Chapter4 デザインのチカラで進化を続ける越谷だるま
職人さんの丁寧な手仕事を通して大切に受け継がれてきた越谷だるまは、日々の生活の中で使われながら美しいたたずまいを見せています。一方で、時代とともにライフスタイルが変化する中でマーケットの縮小や後継者問題などの課題も。こうした課題に、日常や非日常の視点で伝統の進化にチャレンジする取り組みを紹介します。
▽伝統の新化で暮らしに溶け込む越谷こだるま
パステルカラーの越谷だるまを、ビーズなどでデコレーションして作られる越谷こだるまは、子どもたちを中心に大人気です。市内イベントやマルシェ等で開催されるワークショップは毎回申し込み開始と同時に定員に達するほどの盛況ぶり。
▽伝統の深化で美術的価値を生む越谷だるまアート
越谷だるまの製法やフォルムを生かしながら、クールでメッセージ性のあるデザインに「深化」させた越谷だるまアート。2011年から制作が始まり、アーティストとコラボレーションを行うなど市内外で高く評価されています。
私たちも越谷こだるま作りに挑戦しました。Instagramでご覧ください!
▽戦略的クリエイティブ集団TRADITIONOW(トラディショナウ)(同)の石川さんご夫婦と田中さん
キャッチコピー、デザイン、マーケティングの総合力で、地域や越谷の伝統を盛り上げます
▽市内のデザイン事務所・ハナブサデザインの花房茂さん
中学生との作品制作など、まちのアートイベントに力を入れています。伝統の物語を掘り起こし、アートで市を活性化したいです。
伝統的手工芸品の物語はこれからも続く…。
To be continued…
問い合わせはこちら:
越谷市役所プロモーションZ係…広報シティプロモーション課【電話】967-1325
越谷だるま…越谷市だるま組合((有)島田達磨総業)【電話】976-7788
越谷甲冑・越谷ひな人形…越谷ひな人形組合((有)栗原木工所)【電話】048-791-4450
越谷桐箱…越谷桐箱組合(遠藤桐箱)【電話】974-3504
越谷手焼きせんべい…越谷米菓組合(清水屋せんべい店)【電話】962-7850
籠染灯籠…ハナブサデザイン【E-mail】hanabusa@crest.ocn.ne.jp
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