文字サイズ
自治体の皆さまへ

町長コラム〔14〕

13/25

埼玉県長瀞町

■「利他の心」
「国家を脅かす敵として 天災ほど恐ろしい敵はいないはずである」
寺田寅彦の言葉です。そんな恐ろしいことが、またしても発生してしまいました。令和6年元旦、天気にも恵まれ「成長と成果を生む甲辰」の幕開けに多くの皆さんが期待と希望に胸を膨らませていたことと思います。しかしその思いは午後4時過ぎ、能登地方を震源とする震度7の大地震で一変してしまいました。被災されたうえに、ご家族やご親族の方々を亡くされた人達の胸中に思いを馳せると心が晴れません。今はただ、被災された皆さんが一日も早く元気を取り戻して欲しいと祈るのみです。2011年東日本大震災、2016年熊本地震、2018年北海道胆振東部地震。大雨災害も毎年のように発生しています。「天災は忘れた頃にやってくる」そんな言葉は死語となりました。「人を殺したかった」「刑務所に入りたかった」自分さえよければという考え方が蔓延した日本、自然界に警笛を鳴らされていると考えるのは穿ち過ぎでしょうか。今年は渋沢栄一翁の一万円札が発行されます。改めて翁の「利他の心」を学び、勤勉実直、近隣が助け合って生きる、そんな日本という国でありたいと願っています。
感謝

「胸の泉に」塔 和子(詩人・11才の時にハンセン病を発症)
かかわらなければ この愛しさを知るすべはなかった
この親しさは 湧かなかった
この大らかな依存の安らいは 得られなかった
この甘い思いや さびしい思いも知らなかった
人はかかわることからさまざまな思いを知る
(中略)
そして人は 人の間で思いを削り 思いをふくらませ 生を綴る
ああ 何億の人がいようとも かかわらなければ 路傍の人
私の胸の泉に 枯葉いちまいも落としてはくれない

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU