■一般社団法 人U-a-Kokua代表 齋喜 逸江(さいきときえ)さん
結婚をきっかけに鳩山町に移住した齋喜さん。マルシェのシェアオフィスを事務所として定期利用し、「一般社団法人U-a-Kokua」を立ち上げました。齋喜さんがマルシェで起業しようと思ったきっかけは何だったのでしょうか。
▽住み慣れた地域で安心して暮らせるお手伝いを
高齢者施設で10年以上、障害福祉で4年間勤務した経験があります。起業を考えたのは、この経験を通じて住み慣れた地域で高齢者が安心して暮らせるよう、困ったことをお手伝いしたいという強い想いから。
拠点となる事務所を探していた時に知ったのが、マルシェのシェアオフィスでした。「気軽に借りられるので、まずはやってみようと思いました」と話します。起業した当時はゼロからのスタートでしたが、マルシェに訪れる方と交流し、集客に繋がりました。マルシェスタッフやニュータウンふくしプラザ職員と、情報を共有し、気になる方がいたらお声がけするときもあります。
普段は、高齢者の草むしりや電球交換、家庭的掃除、病院への付き添い等、日常生活サポートを行っています。また、月に1度同じマルシェ内にあるニュータウンふくしプラザで、脳トレ活動も行っています。利用者の方は、「優しい方が多く、嬉しい言葉をかけてくれます。草むしり等は体力を使いますが、頑張れます」と笑顔で話します。
▽事業を拡大し、幅広いニーズに応えたい
スタッフは2人ですが、それゆえの気軽さも魅力のひとつ。利用者に寄り添ったサービスを心掛けています。
引き続きマルシェのシェアオフィスに拠点を置き、高齢者の日常生活サポートと地域限定のお助けをします。また、シニアの方々が楽しく集まれる場所を目指します。「幅広いニーズに応えるため、ベビーシッターや病児看護、移動販売等もできるように頑張ります」と語ります。
◆行政の手の届かないところをサポート!
鳩山町コミュニティ・マルシェのシェアオフィス定期利用者で、2021年に「一般社団法人U-a-Kokua」を設立。
高齢者の日常生活のサポートや地域限定のおたすけサービスを実施中。ニュータウンふくしプラザでも活動。
■Putney Bake 今永真弓(いまながまゆみ)さん
マルシェだけでなく、町内の農産物直売所などでよく見かけるお菓子やケーキを作っているのは、町内在住の今永真弓さんです。
今永さんが起業したきっかけは何だったのでしょうか。
▽起業のきっかけは「マカロン」
都内から鳩山町に移住した後も、しばらくは都内へ仕事で通っていました。都内での仕事を縮小し始めたころに、こどもの頃からお菓子作りが好きで、仕事の合間に趣味として続けていたこともあり、近くのパティスリーで働き始めました。同じころに、マルシェが開館し、菓子製造室でお菓子を製造して販売もできるということで、活用させていただいていました。
起業のきっかけは、にんじんや小松菜、ビーツの野菜パウダーで作ったマカロンが人気になり、発注が増えたこと。「マルシェの菓子製造室でも手狭になってきていたので、鳩山町内に工房を借りることにしました。そんな時、マルシェスタッフの紹介で比企起業大学の方のお話しを聞いて起業について学ぼうと入学しました」と語ります。
▽児童養護施設にバースデーケーキを届けたい
現在は、奥田地区に工房を持ち、委託販売や町内イベントで出店をしているほか、マルシェのシェアキッチンでワンデイシェフも続けています。『お母さんがこどもに手作りするような優しい味を』というコンセプトを基に合成着色料や香料、保存料を使用せず、作れるものはなるべく手作りで心に届くお菓子作りを目指しています。
「普段は一人で作っていますが、クリスマスシーズンは、近隣の方がいちごを買ってきてくれたり、お手伝いをしてくれます。とてもありがたいです」と話す今永さん。
「今まで通り、マルシェでの活動もしていきつつ、今年は児童養護施設にいるこどもたちにバースデーケーキをプレゼントしていきたいです。マルシェで縁のある方に色々と意見を聞いて、まずは手の届く範囲のことから始めていこうと思っています」と夢を語ります。
◆お菓子作りから、こども支援に!
こどもの頃からお菓子作りや手芸などのモノづくりが好きで、高校卒業後は衣装制作の仕事へ。仕事の合間に趣味としてお菓子作りを続け、鳩山町に移住後、周りの後押しもあり、2020年Putney Bakeを始める。
店名のPutneyは留学していたころに住んでいたロンドン西部に位置する街の名前。
<この記事についてアンケートにご協力ください。>