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自治体の皆さまへ

[特集1]まちづくりトップ対談(2)

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埼玉県鳩山町

◆幸せを実感してもらうために
小川町長:いま鳩山町は「日本一幸せを実感できる町」を目指しています。境町もおそらく同じだと思うのですが、日本一幸せな町はどうすれば作れると思いますか。
橋本町長:今やれること、住民が必要で困っていることを、解決していくことを積み重ねているだけです。
境町は、公共交通が不便で免許返納ができず、90歳以上の人が運転している現状があります。そこで、高齢者のために移動手段が必要であると考え、自動運転自動車(バス)を走らせることにしました。人間が運転するときと自動運転の自動車が運転するときで、事故の確率はどのくらい差があると思いますか。
小川町長:アメリカのサンフランシスコで走っている自動運転自動車は、事故がほとんどないと聞いています。
橋本町長:そうなんです。人間が起こす事故の10分の1なので、本当は安全なわけです。
ふるさと納税に関しては、売れるものを作り、どうやってプロジェクトを回していくのかというのをしっかりと考えていくことが大切です。
鳩山町役場に来る前に、町内を見てきましたが、ファミリーレスランやファストフードもなく、何もないですよね。だからこそ、近隣市町の境界に飲食店を作ったり、できることがある。鳩山町民も喜ぶけれど、近隣住民が町に来てもらうきっかけにもなります。境町はそういう考え方なんです。
境町では花火大会を行っていますが、これは町に来てもらい、お金を使ってもらうことで、経済効果が生まれるからです。
我々がやっていることは、住民のためだと思っていますが、町の人だけで事業が回るわけではありません。どこまでが商圏になるかを考える必要があります。道の駅も約7割が町外の人が利用しています。
また、住民の皆さんの要望は多岐にわたります。例えば、近隣市町にある施設を町にも作ってほしいと言われた場合、人口規模等を考えると利用者が少なく、費用対効果が少ないかもしれません。きちんと住民に説明しなければいけないと思います。町の財政状況(予算や借金など)や将来構想なども説明しなければいけません。
民間企業が事業を行うときは、まず分母をみますから、1万2千人の町では商売にならないと判断することもあります。町での事業も同じことです。町に本当に必要なものなのかを考えなければいけない。むしろ、自分の町にしかないものをブラッシュアップしていくことを考えた方が良い場合もあります。
小川町長:これからも橋本町長と連携して、鳩山町をよりよくしていきたいと思います。
橋本町長:より良くしていきたいという意気込みは、持ち続けたほうがいいですよね。
小川町長:私は今日より、明日がよくなる町を心掛けていますので、頑張っていきたいと思います。本日は、貴重なお話しをしていただき、ありがとうございました。

◆茨城県 境(さかい)町
茨城県西地域の猿島郡にある町。埼玉県と千葉県に隣接し、利根川が流れています。
子育て支援、移住支援、英語教育など、充実した行政サービスで人口増を実現。「田舎暮らしの本」2025年版「住みたい田舎ベスト1位」となった町です。
人口:23,871人(令和7年2月1日時点)

◆境町の取り組み
・25年住み続けたら無償譲渡されるマハロタウン
・自動運転バスが走るまち
・充実した英語教育

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