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■がん予防のための食生活【健康応援団No.223】
がんは加齢に伴いかかる確率が高くなり、日本人の2人に1人が生涯において一度はがんになるといわれています。多くの研究から、生活習慣病・環境などによりその確率が異なることもわかり、予防法も具体的になりました。日本人を対象とした科学的な研究で明らかにされた確かな証拠をもとに、「がんを防ぐための新12か条」が提案*されています。がんになる危険性を出来るだけ低く抑えることが目標となり、「喫煙、飲酒、食事、身体活動、体形、感染」の項目に分けられます。
日本人男性を対象とした研究から、1日あたりの平均アルコール摂取量が、純エタノール量換算で23g未満の人に比べ、46g以上で40%程度、69g以上で60%程度、がんになるリスクが高くなることがわかりました。特に飲酒は、肝細胞がん、食道がん、大腸がんと強い関連があるとされます。お酒を飲む場合は次の量を目安とし、飲まない人、飲めない人は無理に飲まないようにしましょう。

〇飲酒量の目安(1日あたり純エタノール量換算で23g程度)
日本酒1合、ビール(633ml)1本、ワイングラス2杯程度

がんは自分自身の努力により予防可能な、また早期発見・治療では治癒可能な病気になりつつあります。がん検診は、症状がない健康な皆さんが対象です。正しい情報で、がんを知り、定期的に検診を受けるようにしましょう。
*(公財)がん研究振興財団

女子栄養大学栄養クリニック管理栄養士　田村真紀(たむらまき)