犯罪は、常に私たちのすぐそばに潜んでいます。埼玉県内では9月と10月に住宅強盗事件が連続して発生しました。近年、住人の在宅の有無にかかわらず複数人で窓などを破壊して住宅に押し入る、宅配業者や点検業者を装うなどの方法で住宅に押し入り、現金や貴金属類を奪い取るなどといった侵入犯罪の手口が、巧妙かつ凶悪化していることから、これまでの防犯対策をより一層強化していくことが大切です。
◇侵入窃盗は無施錠の窓や玄関からの侵入がトップ
侵入窃盗の侵入口としては、「窓」と「表出入口」からの侵入が全体の7割以上を占めています。また、空き巣を始めとした侵入窃盗の多くは、鍵のかかっていない箇所から侵入しています。「少しの間だから大丈夫」と玄関の鍵を掛けないままゴミ出しに行ったり、洗濯物を干したりすることがないよう、日ごろから少しの外出でも必ず施錠する習慣を身につけましょう。
無施錠の次に多いのが「ガラス破り」による被害です。家を不在にする際には、雨戸などを閉める、窓に補助錠を取り付ける、窓ガラスの全面に防犯フィルムを貼るといった対策も有効です。
4階建て以上の共同住宅になると「合い鍵」による侵入も多くなります。合い鍵を玄関の周囲や郵便受けなどに隠したつもりでいても侵入者は見抜いています。合い鍵を家の外には絶対に置かないようにしましょう。
◇防犯対策と防犯行動《注目!》
(1)在宅時でも出入り口や無人の部屋の窓に鍵を掛ける習慣をつける
(2)訪問者に対しては、不用意にドアを開ける前に、まずドアスコープやインターホン越しに確認する
※宅配業者の訪問を偽装した手口には、荷物の受け取りに宅配ボックスを活用するなど、宅配の荷物を直接受け取らない方法をとることが大切です
(3)外出先から帰宅した際は、背後や周囲に人がいないか、よく確認する
(4)日頃から建物周囲を整理整頓し、侵入されにくい環境を整えておく
(5)玄関をツーロックに、窓に補助錠を取り付けるなど、防犯設備を充実させる
(6)旅行など長期不在にするときは、隣近所へ声を掛け合ったり、郵便物・新聞などの配達を止めるなどの対応も必要
(7)合い鍵の不正作製を防止するため、鍵を家族以外の人には「見せない」「渡さない」、写真や動画で「写さない」
(8)自宅に必要以上の現金を置かない。電話などで在宅状況、家族の状況、資産状況を聞かれてもこたえない
(9)少しでも不審だと思ったら、ためらうことなく110番通報する
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