―講演活動なども積極的に行っていると思いますが、そこにある思いとは
私のアスリートの価値を考えた時に、単に強くなるとか試合で勝つというのは学生スポーツまででいいと思っています。社会人でお金をもらっていて、要はプロみたいなものなんですよね。もちろん仕事もしながらですが、自分が挑戦してきたこと、やってきたことを言葉として多くの人に伝えて、勇気づけたり、人生の気づきを与えたり、そういったことができてこそアスリートとしての深みや価値が上がっていくと思っているので、そういう活動を大事にしています。
オリンピックの選手など凄い選手は、走っているだけでファンが付きます。でも私たちはそうではありません。それでも自分たちにしか伝えられないものが数多くあると思っています。例えば障害を持って不安な思いをしているお子さんや、こどもに対してどうしたらいいのかわからないと思っている親御さんも中にはいると思います。自分の言葉で誰かを救うことができるのであれば、そういった活動はしっかり取り組んでいきたいと思っていますし、そのような取り組みを大きくしていきたいと思っています。大学生の時から、30歳前後で自分の人生観を描いた本を出したいと考えていて、言葉や文章で自分の人生を残したいという思いがあります。
―4年後のロサンゼルス大会に向けての意気込みを教えてください
3回目のパラリンピックになります。世界に勝つというテーマでずっと取り組んできたので、それは絶対的な目標としてあります。そして色々な活動を通じて、もっと何倍もの人に応援される選手になるという目標があります。ここ鶴ヶ島市でもたくさんのファンを作って応援される選手になりたいです。
―山﨑選手にとって鶴ヶ島市はどんな存在ですか
やっぱり愛着がありますから、帰ってくると安心しますし、懐かしいです。空気や景色やにおいとか、それが心地いいんです。そして人が温かいですね。帰ってきて人の温かさを感じることがすごく多いので、そういうほっとする瞬間がいいところですね。同級生などみんな応援してくれているので、帰省の度に会って話をしたりします。学生時代でも東京とか都会に行きたいと思ったことはなかったですよ。
―市民の皆さんにメッセージをお願いします
鶴ヶ島市の皆さん!いつも応援ありがとうございます。幼少期からこの地でずっと挑戦してきて素晴らしい環境と仲間に恵まれて今があります。人生は死ぬまでが挑戦。失敗しても何があっても全て途中。パラリンピックで活躍することが、人生の成功とは限らないけど、この舞台で自分の使命を果たし、たくさんの人の心を動かせる選手になる事が1つの成功と思っています。まだまだ何もかも途中なので。毎日成長します。
◎「挑戦」自分を乗り越えることが楽しみです
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