このコーナーでは、学芸員が一押しの文化財や絵画資料などを紹介します。
■山中清一郎「聖堂」
「聖堂」は、中津ゆかりの洋画家・山中清一郎(やまなかせいいちろう)が描いた油彩画です。教会内部が大胆かつ軽やかなタッチで色鮮やかに描き出されています。
宇佐市に生まれた山中は、中津中学校(現中津南高等学校)在学中に図画教師であった版画家・武田由平の指導を受け、東京美術学校に進学。画家となってからは、長崎を拠点に創作活動を展開し、日展などで活躍しました。ライフワークとして「教会」を描き続けた山中。聖堂内に満ちる清らかな空気、静謐(せいひつ)な時間の流れまでも感じとれるような洗練された表現は必見です。
問合先:中津市歴史博物館
【電話】23-8615
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