このコーナーでは、学芸員が一押しの文化財や絵画資料などを紹介します。
■縄文時代の煮沸具・深鉢(ふかばち)(法垣遺跡出土)
深鉢は約3500年前、食物の煮炊き用に作られた縄文土器です。土器胴部にある渦巻文様が特徴です。文様の意味は不明ですが九州北部の遺跡から同じような土器が出土していることから縄文人にとって流行りの文様であったことがわかります。地面に小さな穴を掘り、土器を埋め立て、その横から火で熱したため中央付近は黒く、地面に埋まっていた箇所は茶色のままです。素朴な素焼きの土器ですが、縄文人の力強さが伝わる一品です。
問合せ:中津市歴史博物館
【電話】23-8615
<この記事についてアンケートにご協力ください。>