11月30日は人生会議の日です。「人生会議」は、あなたが希望する医療や介護を受けるために大切にしていることや望んでいることを自分自身で前もって考え、周囲の信頼する人たちと話し合う取組みです。
■まず何をすれば…?人生会議の進め方(例)
・あなたが大切にしていることは何か考えてみましょう。
・もしもの時、あなたの思いを代弁してくれる人を考えてみましょう。
・健康についての考えを主治医に相談してみましょう。
↓
自分の「望み」を大切な人に伝え、希望する医療や介護について話し合いましょう。
◇いつ話し合えばいいの?
・正月やお盆、法事など家族が顔を合わせた時
・仕事を退職、引退した時
・介護が必要になった時 など
特別な時間を設けるより、普段から話し合うのがオススメです!
思いや考えは変わることがあります。繰り返し考え、話し合いましょう。
■中津市版エンディングノート
人生会議のきっかけづくりの取組みとして、「私のおもいちょっとだけシート」を作成しました。お薬手帳カバーに入れて無料配布しています。事前にお問い合わせください。
■インタビュー
~医療現場からみた人生会議について~
橋本 あゆみ氏(中津胃腸病院 緩和ケア認定看護師)
Aさんは、半年前に同じ病気の父親を看取ったばかりでした。父親の生き様をみて過ごしたからこそ、残された時間をどのように過ごすか、どう生きてゆくかなどの問いと日々向き合っていました。看護師は、本人の思いを家族へ代弁し伝える役割もあります。Aさんの「治療は正直辛い。家で過ごしたい。」という意思をご家族へ伝え、お母さまも「どんな形であっても生きて欲しいけど、本人のしたいようにさせてあげたい。」と涙ながらにAさんの意思に寄り添う決意をしました。
自宅で過ごされた2か月、Aさん・お母さま・医療者で今後どのように生きたいかを何度も話しました。「最期まで自宅で家族と過ごしたい。やりたいことをたくさんしたい。」という希望のもと、バーベキュー・車椅子での散歩・映画鑑賞などできる限りやりたいことを行い、最期のときまで自宅でAさんらしく生き抜くことができました。体がきつくベッド上の生活でしたが、兄弟に気を配り、父親から託された長男としての役割も果たしていました。最期まで前を向き、人生を生き抜くAさんの姿勢から、命の限りと尊さ、大切な人と何度も話し合い最期まで自分らしく生きることの大切さを教えてもらいました。Aさんの家族と最期まで過ごしたいという思いを家族・その人に関わるすべての方と共有できたことによって自宅でAさんらしく生き抜くことができました。
多くの方々が「人生会議」を行い、自分の心の声を周囲に伝え、人生最期まで自分らしさを貫き、納得のいく生き方ができるようにと願います。
配布場所:介護長寿課、高齢者相談支援センターいずみの園(【電話】62-9000)、高齢者相談支援センター三光園(【電話】53-9820)、高齢者相談支援センター創生園(【電話】24-6015)、高齢者相談支援センター村上(【電話】23-0833)、高齢者相談支援センター社協(【電話】26-4040)
※高齢者相談支援センターは地域包括支援センターの愛称です。
問合せ:介護長寿課
【電話】62-9805
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