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つなぐ 中津市長 奥塚 正典

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大分県中津市

■水素エネルギー
世界で初めて発売された純水素燃料電池車は注目を浴びました。電気自動車の一種で、高圧水素タンクを搭載し、水素を大気中の酸素と反応させて発電、モーターを回転し走行します。現在1回の水素充填で800kmほど走れますが、車も高価で、水素を供給するステーションが少ないことから他の電気自動車ほど普及していないようです。
水素はすべての元素の中で一番軽く、素早く拡散し燃えやすい性質を持っています。したがって優秀なエネルギーであり、液体水素として宇宙ロケット燃料にも使われています。ガソリンなどの化石燃料で走る車は、二酸化炭素や大気汚染物質を排出しますが、水素は燃焼すると空気中の酸素と反応して、発生するものは無害な水だけです。そこで水素は地球温暖化防止に役立つ次世代エネルギー源として大いに期待されています。
しかし水素を製造する過程で二酸化炭素を排出しては意味がありません。太陽光、水力、風力発電などの自然エネルギー由来の電気を使って水素をつくることが求められます。いくつかの製造方法のなかで、水から水素をつくる「水の電気分解」があります。水を分解して水素と酸素をつくり、空中の酸素と結合させて電気をつくり、また水に戻るという循環型です。
さらに水素は高圧にすると気体として、冷やすと液体水素として、金属に入り込むと固形として、貯蔵・運搬が可能というエネルギーキャリアとしての強みがあります。
石油などエネルギー資源のほとんどを海外に依存している日本にとって、水からできる水素は可能性に満ちた有望なエネルギー資源です。脱炭素化のために研究が進み「水素の時代」が来るかもしれません。中学生の時、理科の実験で水素をつくり火を近づけるとポーンと音がしたのをふと懐かしく思い出しました。

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