『輝く顔』
春の訪れ…桜の開花とともにたくさんの花たちが咲き始めました。心に春を感じます。
桜は冬の間寒さに負けず、大地にしっかりと根をはり、見えない所で力をたくわえ春になると力一杯花を咲かせます。人生においてもいろいろなことがありますが、努力を忘れず、乗り越え輝きの人生を送りたいものです。
道行く子どもたちが希望を胸に輝く顔を見せてくれています。ピカピカの小学1年生。「水色」「紫」「桃」「茶色」等カラフルなランドセルを背負い笑顔で―。
◆人の世に熱あれ 人間に光あれ
この言葉は1922(大正11)年、差別と戦い続けた人々が自らの手で、日本から世界へ向けて発信された人権宣言「水平社宣言」です。人と人の心に温かい心の熱で人間を尊重する意識を持ち、誰もが当たり前のように差別のない暖かい社会を築き、すべての人が自ら光を発し、輝くようになることを願い伝えています。
1924年3月30日、いわれなき差別を受け、差別と闘い続けた人々が立ち上がり、大分県水平社が創立され100年を迎えました。2016年に「人権3法」部落差別解消推進法・障害者差別解消法・ヘイトスピーチ解消法が施行され、今もなお部落差別が存在するとの認識が法律で示されました。また4月からは、障害者差別解消法が改正され、合理的配慮の提供が義務化されました。
「人権」とは人としての「権利」であり、人として「正しい」ということです。すべての人が安心して、自由に自分らしく「他者の自由を侵害することなく」幸せに生きることができるための約束そして保証―それが「人権」です。自分事として人権を考えてみましょう。
お互いを尊重し合う共生社会を築く上で「言葉」によるコミュニケーションは大切な要素です。
何気なく言った言葉に 人は傷つき
何気なく言った言葉に 人は喜び
何気なく言った言葉に 人は救われる
言葉はとても不思議です。相手を想う言葉、相手に届けたい言葉、大切な言葉。
すべての人が「輝く顔」で人として幸せに生きる。お互いを尊重し、寄り添いながら人権と向き合い、人と向き合い、この春を笑顔でスタート。
九重町隣保館人権啓発指導員 安藤千恵美
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