文字サイズ
自治体の皆さまへ

≪特集≫給食サービスボランティア(2)

3/46

大分県九重町

◆はづきの会(野上)
はづきの会は毎月第2、3、4水曜日に野上地区で給食サービスボランティアを行っている。全3班体制でこの日は2班の8名で約30食の調理予定。
この日の献立は、えんどうご飯、新玉ねぎのかき揚げ、焼き塩サバ、ひじきとキャベツの酢の物などの栄養バランスに優れた内容であった。
また、はづきの会では食材の買い出しを参加者全員で行っている。家庭で野菜を作っている方は持参してくるなど、食材の持ち寄りもしている。

▽調理と配達で分担
配達の時間が近づくと、配達担当のボランティアの方々が公民館へ集まって来た。はづきの会では配達と調理で担当を分担している。公民館の近隣の方は直接徒歩で配達しているが、遠方の方については配達ボランティアが車で配達している。
玄関先でお弁当を渡しながら、体の具合を尋ねたり、何気ない会話をしたり、一人ひとりとコミュニケーションを図っていた。

▽交流の場としても
はづきの会の参加者は地区の民生委員や友人からの声掛けがきっかけでボランティアに参加しているという。
ボランティアに参加することで、参加者同士の交流が生まれる場になっていることが継続するモチベーションになっているとのこと。
この日の配達先では、利用者から「いつも美味しいものをありがとうございます。」といった声が聞かれた。またお弁当の感想を手紙で伝えてもらえることもあるそうで、そうしたことが参加者の喜びに繋がっているという。
一方で、調理する参加者の高齢化が課題だという。高齢を理由に参加を辞退する方がいるため、新たな参加者の確保が課題となっている。

▽感謝状受賞
はづきの会は昨年11月に30年以上にわたる活動の功績を讃えられ、飯田キスゲの会とともに厚生労働大臣から感謝状が授与されている。

取材日:令和6年5月15日

◆ボランティア南(南山田)
ボランティア南は月に2回、南山田地区で給食サービスボランティアを行っている。
この日の参加者は12名で、作るお弁当の数は全部で48食。
調理方法を確認すると、それぞれ調理に取り掛かっていった。疑問が出たときは、それぞれの豊富な経験と知識を基にみんなで相談しながら、明るく賑やかに調理が進められている様子だった。
途中で休憩を挟んだ後、11時頃から2人1組で担当する利用者の元へ配達に出ていった。
この日の利用者からは「一人だと同じものばかり食べてしまう。」、「珍しいものが食べられてうれしい。」といった声が聞かれた。
その一方で「持って行った方が喜んでくれる。」、「参加者同士が楽しんで取り組んでいる。」ことが参加者のやり甲斐になっているという。

▽継続と課題
ボランティア南には2つの班があり、どちらも平均年齢は70歳を超えているという。近年は高齢を理由に参加を辞退する方もいるとのこと。配達についても、現在は自分たちで運転しているが、地域内には狭い道路が多く、運転に不安がある方が増えてきたという。配達の運転手ボランティアが増えてくれると助かるとのことだった。
こうした課題がありながらも、今後は「若い参加者を増やし、給食数を増やして行きたい。これまでどおり自分たちも楽しく長く続けていきたい。」とのことだった。

取材日:令和6年5月23日

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU