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市長コラム13虫の目と鳥の目と魚の目と

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大分県日田市

■小鹿田焼の窯元さんと文化庁に行く
日田市長 椋野美智子
皿山の民陶祭には2日間で2万人の人が訪れました。
小鹿田焼は国の重要無形文化財に指定されています。無形文化財の保存は難しいです。無形文化財が守ろうとしているのは技。
技を守るためには、道具が要り、材料が要り、その技がつくった物を使う人が要る。そして、技を受け継ぐ人が要る。生計が成り立たなければ技は受け継げません。
社会が変わり、自然が変わるなかで、すべてを以前のままにしておくことはできません。
そもそも文化は常に伝統と革新があって、発展していくもの。何を変え、何を守るのか。どこも悩んでいます。
小鹿田焼は生産地皿山が、国の重要文化的景観として選定されています。
この景観は小鹿田焼の技とそこでの暮らしによって成り立っているもの。
景観を構成する建築物が守られても、そこで営まれるのがカフェや土産物屋ばかりだったら、意味がない。
技を守るために景観を変える必要があれば、変えていいのではないか。何を優先すべきかを判断するのは、窯元に任せてほしい。それが窯元さんたちの意見です。でも今の制度はそうなっていない。
制度が現場の実態に合わなければ、それを国に伝えて制度の改善を促すのは基礎自治体である市の大切な役割です。
市長であれば、政策方針決定に携わる幹部にお会いすることができます。
小鹿田焼の窯元さんたちと一緒に文化庁に行くことにしました。

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