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日田と森の歩みー。HITA Fore-Story(1)

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大分県日田市

全国有数の林業地であり木材産業の盛んな日田市では、森林整備の促進や森林機能の強化の取組が広く全国から注目されています。SDGsへの貢献など持続可能な社会の実現に向けた取組が重要とされている中で、本市は、森林資源の利活用を通じて森林との共存を果たしている希少な地域となっています。森林の産業史を辿り、身近過ぎて忘れがちな“緑と水の恵みや豊かな暮らし”について、今一度考えてみませんか。

■日田林業の歴史
▽1491年
約500年前、中津江村の宮園津江神社に日田地域で初めて「スギ」が植えられる。

▽1700年~
江戸幕府によってスギの挿し木が奨励され、直轄地であった日田もスギの植林が盛んになる。

▽1884年(明治17年)
日田木材協同組合の前身となる「日田郡木竹商同業組合(横江館)」が発足。明治以降、都市部の形成が進み、木材需要が急増する。

▽1902年(明治32年)
日田林工高校の前身となる「大分県立農林学校」が開校。また、電力を利用した製材所が操業を開始。

▽1945年(昭和20年)
第二次世界大戦直後、九州各地から注文が殺到し、製材所が乱立する。3年後ピークを過ぎ不況となるが、遠隔地への売り込みが活性化し、東京・大阪からも注文が来るようになる。

▽1947年(昭和22年)
市が「文教さかんに、林工さかんに、観光さかんに」という施政方針を発表。大分県林業試験場などを誘致。

▽1958年(昭和33年)
市内に原木市場が次々に開設され、木材の集積地となる。

▽1991年(平成3年)
この年の9月、台風17・19号が相次いで到来し未曽有(みぞう)の被害が発生。日田市の人工林の2割にあたる8,800haが崩壊状態となる。

▽1999年(平成11年)
木材関連企業を集積する「ウッドコンビナート」が完成し、分譲が始まる。現在は、多くの木材関連企業が進出している。

▽2015年(平成27年)
「新しい日田の森林・林業・木材産業振興ビジョン」を策定
本市の総面積の83%を占め、木材生産や水源涵養(かんよう)など市民生活に密接に関係する森林の目指すべき姿と基幹産業である林業・木材産業の基本的な指針として市の総合計画に基づいて策定しました。
施策は次の3つのテーマに区分して整理しています。
(1)「森林を守り育てる」森林等の山づくり・林業に関わる部分
(2)「森を活かす」木材産業に関わる部分
(3)「森林でつながる」担い手の育成や木育をはじめとした市民協働などに関わる部分

▽2018年(平成30年)
「森林経営管理法」の制定森林とその適正管理の重要性を認め、責任ある管理の推進に必要な対策を進めることなどを明記した法律が制定される。

■日田林業のこれから
▽2019年(令和元年)
「森林経営管理制度」がスタート「森林環境譲与税」の先行譲与が始まる。

▽2021年(令和3年)
民法改正等によって、相続に伴う登記の義務化や国庫帰属の制度ができる。

▽2024年(令和6年)
「森林環境税(国税)」課税開始、日田林工高校林業科生徒の全国募集開始。

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