■森林機能の発揮に向けた新たな取組
豊かな森林が持つ多くの機能を活かすには、森林をしっかりと整備していくことが必要です。しかし、木材価格の低迷、森林所有者の経営意欲の低下、担い手の不足などによって、手入れ不足の森林が増えています。
このような中、令和元年度に、市町村による森林整備等の新たな財源として「森林環境譲与税」の譲与が始まりました。また、市町村が私有林の経営管理を受託する仕組みとして「森林経営管理制度」がスタートしており、本市においても、これらを活用した取組を進めています。
「森林環境税(国税)」は、令和6年度から住民税の納税者1人当たり年額1,000円の課税が開始されています。
■森林環境譲与税の利用実績(単位/千円)
※森林環境譲与税の譲与額と執行額の差額は、基金へ積み立て、翌年度以降の財源としています。
■森林環境譲与税の活用例
(1)森林整備
再造林や間伐、路網(ろもう)整備等の森林整備事業には、国・県の補助制度が利用できますが、森林所有者の自己負担の軽減を図るため、市が補助金を上乗せしています。さらに、収益が得られない切捨間伐、下刈り、シカネットの設置については、重点的に市の上乗せ補助を実施しています。
(2)担い手の確保・育成
林業作業の安全対策費用の補助、林業就業希望者に対する支援やキャリアアップに対する奨励金の給付を行っています。
(3)木材利用
小・中学校で児童・生徒が使っている机・椅子を、天板と座面を木製とした机・椅子“きみの木”に入れ替えるもので、令和10年度までに、市内の全小・中学校で完了する予定です。
(4)普及啓発
みどりの少年団をはじめ、日田市民、福岡都市圏及び久留米市などの筑後川流域住民と植林等を行う市民参加の森づくり大会を開催しています。
■森林の主な公益的機能
森林は、国土の保全、水源の涵養(かんよう)、地球温暖化の防止、木材をはじめとする林産物の供給など様々な機能を持っています。近年の異常気象では、森林の機能を上回る災害も見られますが、こうした気候変動の影響を緩和するためにも、「伐って」「使って」「植えて」「育てる」という森林資源の循環利用が一層重要になっています。
(1)温室効果ガスの削減
(2)自然災害の防止
(3)水資源の貯蓄・浄水
出典:林野庁パンフレット「国民一人一人が、森を支える。森林環境税」
問合せ:林業振興課森林整備係
【電話】22-8212(市役所3階)
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