「咸宜園教育研究センター・世界遺産推進室」では、咸宜園や廣瀬淡窓、門下生等に関する調査研究を行っています。研究成果は、関連資料の展示や研究紀要を刊行するなどして公開しています。また、「近世日本の教育遺産群」の世界文化遺産登録に向けて取り組んでおり、各種公開講座を実施しています。
■春季企画展「新収蔵品展」4月15日(火)まで
廣瀬青邨(せいそん)は、豊前下毛郡(ぶぜんしもげぐん)(現在の中津市)の出身で、天保5(1834)年に「矢野卯三郎」の名で咸宜園に入門し、のちに淡窓の養子となりました。青邨は、淡窓の弟の廣瀬旭荘(きょくそう)(咸宜園2代目塾主)が大坂へ向かったあとの淡窓を支え、3代目塾主となり、廣瀬林外(りんがい)(旭荘の子)が成長するまで塾を守りました。
今回の企画展では、青邨の生家(矢野家)から寄贈された資料を展示しています。青邨が毎年元日に作成した漢詩を書にしたものや青邨の描いた画、大坂から日田への帰途、旭荘が矢野家に滞在した際に残した漢詩などがあります。是非この機会にご覧ください。
■豆知識 全国で活躍!廣瀬青邨
青邨は、現在の大分市にあった府内藩校の遊焉館(ゆうえんかん)で教頭を務めます。維新後は、京都府の教育行政に携わり、私塾立命館(立命館大学の前身)の教授も務めます。その後も岩手県への出仕や華族学校(学習院大学の前身)に関わり、東京の自宅に私塾「東宜園(とうぎえん)」を設け、教育に生涯を捧げました。
■咸宜園を世界遺産に!
▽咸宜園教育研究センター・世界遺産推進室
入館無料
淡窓2丁目2番18号
【電話】22-0268
開館時間:午前9時~午後5時 水曜日休館
▽史跡咸宜園跡
受付時間:午前10時~午後4時
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