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杵築の至宝 No.28『大内家墓地宝篋印塔』〔大田地域〕

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大分県杵築市

■『大内家墓地宝篋印塔(おおうちけぼち ほうきょういんとう)』〔大田地域〕
県指定年月日:1979年5月15日
建造物/県指定有形文化財/個人

杵築市指定史跡となっている大内家墓地内(大田小野地区)には、巨大な板碑(いたび)や宝塔、五輪塔群の石造物が70基ほど点在しており、その一画に造立当時の造形をよくとどめた県指定文化財の宝篋印塔(ほうきょういんとう)が現存しています。大内家墓地内の宝篋印塔は、総高が約2mあり、石材は角閃安山岩(かくせんあんざんがん)が用いられています。埋葬者は無銘のため判然としませんが、宝篋印塔の製作年代は造形形態などから鎌倉時代の造立と推定されています。基礎部は切込みを持つ三段型の構造で、一面に二個の格狭間(こうざま)を刻出しています。塔身部は幅30cm、高さが39cmほどあり、背面に小孔(しょうこう)が認められます。四面には墨書痕(ぼくしょこん)が残っているものの摩滅(まめつ)し、判読が難しくなっていますが、金剛四仏(こんごうしぶつ)を現わしているものと考えられています。笠部は一石作り出しで、調和のとれた重層な段型仕上げとなっています。また、隅飾(すみかざり)の突起は垂直で、2弧の輪郭を巻き、表面には渦状の刻みが施されています。墓地に至る山道入り口には、かつて大内神社があったとされ、大正時代頃まで毎年、先祖祭祀(せんぞさいし)が行われていたと伝えられています。

お問い合せ:文化・スポーツ振興課
【電話】0978-63-5558

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