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自治体の皆さまへ

市長室から Vol.98

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大分県杵築市

杵築市長 永松 悟

■隠れ心房細動
杵築市では、先月から大分大学と「隠れ心房細動」の高齢患者を早期発見する取り組みを始めました。全国初となります。
心房細動があると血栓ができ易くなり、血栓が脳の血管に入り脳梗塞を起こし、命に関わることもあります。
ただ、初期の心房細動は発作の頻度が少なく、通常の心電図検査では見逃される場合が多くあります。
この度、化学メーカーが開発した胸に貼る防水性の「ばんそうこう型」心電計は、普通に生活しながら1週間の連続記録が録れます。
山香病院の健診で高リスクの人を選び、装着してもらい、本人から1週間後に郵送でメーカー宛に返却後、大分大学がそのデータをもとに診断し、治療に繋げます。
本人の健康寿命の延伸と医療費・介護費の軽減が期待できます。

■「要精密」は「吉報」
このように健診は大切なのですが、中には「要精密」を先送りする人がいます。誰が考えても「受ける」以外の選択肢はないはずです。しかし、市外の健診センターの知人によると、「やり手」経営者ほどその心配があるというのです。
単に精密健診の結果が怖いというよりも、大黒柱の自分が即、「長期入院」となれば、経営上の大きなチャンスを逃したり、取引先・融資先との関係悪化が恐ろしくて、今は「戦線離脱は不可能」というのが本音のようです。
AI(人工知能)の活用や手術の非侵襲性の向上など、医療は日々目覚ましく進歩しています。早期発見で「入院」そのものを不要にできます。「健診」は健康で働き、暮らせる期間を延ばすチャンスです。「要精密」の通知は「吉報」にできます。

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