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自治体の皆さまへ

市長室から Vol.109

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大分県杵築市

杵築市長 永松 悟

■定年をなくす?
11年前に「高年齢者雇用安定法」の改正があり、希望すれば原則65歳まで働けるようになりました。現在では定年を60歳から65歳に延長する企業や事業所が増えています。
雇う側は人手不足の中、特に専門性を持つ人や経験・人脈の豊富な人は手放したくありません。一方、働く側も年金だけに頼るのは不安があるし、物価高も重なり、まだまだ頑張らなければと思う人が多いようです。
都会への若者の流出が止まらず、新規採用ができない事業所では定年を無くすことも検討していると聞きます。
定年は年齢による職場からの強制退場です。高齢者が活躍できている職場では、当然、雇う側も働く側も健康が第一になります。
働き方を工夫、調整しながら社員を大切にする会社は、地域でも選ばれる会社になると思います。

■金融と福祉の連携
大切な健康ではありますが、85歳を超えると8割以上の人に認知症やMCI(前段階症状)が現れます。長生きすると誰もが等しく直面することになります。
今、全国の金融機関の窓口では、高齢顧客の契約や取引の場面で、認知機能低下による問題が多発しています。
内閣府では、こうした認知症等の高齢者の経済活動を見守り、支える社会経済システムを確立するため、「金融と福祉の連携」を研究しています。
具体的には、金融機関と自治体・社協・地域包括の連携が最重要で、個人情報保護の問題を消費者安全法や社会福祉法で対応するものです。
杵築市も社会福祉法の重層的支援体制は整備できていますので、内閣府の事業モデルの検討・実証に参加を希望しているところです。

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