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木綿(ゆふ)の山通信

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大分県由布市

今回は湯布院町にある国指定重要文化財の「旧日野医院」の紹介です。
国道210号を庄内方面から湯布院方面に向かうと、由布院盆地入口の左側に、白壁の美しい洋風の建物が見えます。
その建物が旧日野医院です。この建物は江戸時代から続く日野家三代目にあたる日野要(かなめ)氏により、明治27(1894)年に建てられました。擬洋風の本館と和風病棟、離れからなる極めて貴重な建築物で、平成4年10月から平成7年10月にかけて保存修理が行われ、平成11年12月に国指定重要文化財となりました。
病棟内では日野要氏に関する免許状の他、要氏の跡を継いだ日野俊子氏の実績に関する資料なども展示されています。
日野俊子氏は「医は仁術」を貫きとおし、大分県の女医の草分けとして医療活動に努め、85歳まで診療を続けました。
旧日野医院が建設された明治20年代後半は「地方の文明開化」と呼ばれ、駅や官公庁などに洋風建築が取り入れられ始めた時期にあたります。
そのような中、個人の医院として病棟まで併設したものは、全国で他に類例がなく、平成7年に当地を訪れた東京大学教授の鈴木博之氏は「同時代に建てられた北の山形済生館(ローレンツ)と、この南の旧日野医院とは官民の差はあっても医学黎明期(れいめいき)の貴重な遺産である」と語っています。
和洋折衷が見事に交わった旧日野医院をぜひ一度ご覧になってみてはいかがですか。

※入館には料金が必要です。
大人(高校生以上)300円
子ども(小・中学生)150円

営業時間:午前10時30分〜午後3時30分
休館日:毎週月・火曜日、年末年始

問合せ:社会教育課
【電話】097–582–1203

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