■フデリンドウ(リンドウ科)
阿孫 久見
低地や丘陵地の日当たりのいい草地や林のふちに生育する草丈の低い2年草です。茎は下部ほど細くなっています。
紫色を帯びた対生の葉はふちにぎざぎざのない全縁です。やや厚い谷折れ状の葉は広卵形で、長さ2センチ、幅が7ミリほどです。葉は茎の上半分に輪生状に密に集まってつきます。
春の頃、茎の先端に青紫色の径1.5センチほどのハンドマイク状の5弁花を束になったように集めて咲かせます。花弁と花弁の間に花弁より短かい副冠(花弁の中にできる花弁状の付属物)があるのがリンドウ属の特徴です。
和名の由来は茎の先につく花の様子を筆に見立てて筆竜胆の名があります。
竹田では里山の雑木林の中や林のふちなどで普通に観察されます。花期は3月から5月です。
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