■造影CT/MRI検査について
昨年、「骨粗鬆症検査について」「CT/MRI検査の違いについて」をお話ししましたが、今回は「造影CT/MRI検査について」お話しさせていただきます。
当院では、毎月約10件の造影CT検査/約2件の造影MRI検査(造影剤という薬剤を使用したCT/MRI検査)を行っています。この薬剤を使用してCT/MRI検査を行うと、撮影した画像に特殊なコントラスト(色合いの差)をつけることが可能になり、特定の臓器を強調して観察することも可能になります。つまり、造影剤を使用しない「単純CT/MRI検査」で診断が困難な場合に「造影CT/MRI検査」を行うことで、小さな病変や腫瘍性病変が明瞭に抽出され、より正確な診断へと繋げることができるのです。
しかし、このように有用な検査である一方、副作用が存在するのも事実で、代表的なものとしては気分不良や吐き気、嘔吐が挙げられ、その他重篤なものとして意識消失や呼吸困難があり、非常に稀ではありますが、そのような副作用による死亡例の報告も存在します。必ずしも副作用を生じるというわけではありませんが、事前に十分な説明を行い、患者さんご自身には予防のために検査前絶食(飲水は可能)にご協力いただいたうえで、私たち診療放射線技師が細心の注意を払いつつ検査を行う必要があるのです。
少し怖いお話になったかもしれませんが、このような副作用を生じた場合でも当院では医師、看護師、私たち放射線技師、その他多職種スタッフと連携し、症状の改善や安心安全な検査・医療をご提供できるよう努めております。
当院で放射線検査を受けられる際、少しでも不安な点や疑問点がございましたら、いつでもお気軽にご相談ください。
問合せ:竹田医師会病院 放射線科
【電話】63-3241
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