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まるごと博物館 229

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大分県竹田市

■たえまぬ歩み 荻小学校
昭和50(1975)年4月、旧荻小学校と柏原小学校が統合され「荻町立荻小学校」が開校して半世紀を迎えた。これを機に両校の閉校記念誌をひもといてみた。
旧荻小学校の創設は、明治6(1873)年8月。「馬場学校」として古寺(現・妙雲寺)の御堂を借りて、読み書きそろばんの寺小屋の延長であった。さらに翌年、道のりが遠い子どもたちのため個人宅に「高城支校」「恵良原支校」が設けられている。のちには行政区の関係から「葎原学校」「隆成学校」「藤渡学校」と改称されている。柏原小学校は明治8年にやはり個人宅を借りて始まり、途中「吉野校」「橘木学校」の2校に分けられたが、また「柏原学校」の1校となった。学校ができても農家の生活は貧しく、子どもは重要な労働力であり、教育に対する理解度も低かったので出席率は思わしくなかったようである。
そののち、時代の流れとともに両校とも「尋常小学校」「尋常高等小学校」「国民学校」と名称を変えながら、昭和22(1947)年には学制改革により「荻小学校」「柏原小学校」と改称し、多くの子どもたちに豊かな教育が進められてきた。
昭和30(1955)年4月「荻町」が発足。月日は流れ、両校とも校舎改築の時期がせまっていたことや教育財政の効率化等を理由に、昭和50年3月、荻小は102年、柏原小は100年の歴史に幕を閉じた。―それから50年、児童数は減少しているが、今も子どもたちの元気な声が校舎内外に響いている。荻町の歴史と伝統が受け継がれ、さらなる教育の充実振興に期待したい。
(本田隆憲)

参考:荻小のあゆみ・柏原小学校開校百周年記念誌

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