■浅草から愉快な奴らがやっちきた! “活弁(かつべん)と浅草オペラの浅草パラダイス” in豊後大野Ver
浅草パラダイスは、三重町出身の活弁士「麻生八咫(やた)」と「麻生子八咫(こやた)」がプロデュースする活弁とオペラ、和太鼓などがミックスした喜劇です。
台東区浅草を中心に上演され、人気を博しています。
その浅草パラダイスの面々が、豊後大野市の二十歳の祝いにやっちきた!
市制施行20周年を記念して浅草と豊後大野の文化交流が繰り広げられます。
※活弁(かつべん)
明治から昭和初期にかけて、サイレント映画に語りをつけていたライブパフォーマンス。
現在は伝統芸能として一部の活弁士に受け継がれ、麻生八咫、子八咫はその第一人者
※浅草オペラ
明治時代、大衆向けに制作されたオペラで、浅草を拠点にして大ブームを巻き起こした。
関東大震災以降、途絶えていたが2017年に現代版浅草オペラとして甦り現在に至る。
◇ストーリー
豊後大野市の二十歳の祝いにやってきた浅草パラダイス御一行。
彼らを待っていたのは御神楽の世界でした。
しかし、お祝いなのにアマテラスが岩戸に閉じこもっちしもうたち?
活弁とオペラ、和太鼓に神楽にダンスに…
市民の皆さんと力を合わせその岩戸を開くことができるのか!?
◇構成
活弁:『豊後大野物語』
神楽:三重総合高校神楽部
活弁:『子宝騒動』
浅草オペラ:『カルメン』
音楽監督:山田武彦
演出:斎藤忠生
舞台監督:小林正昭
制作:あそう活弁
キャスト:麻生八咫・麻生子八咫・行天祥晃・木村未希・三重総合高校神楽部・市民有志ほか
◇麻生八咫
豊後大野市ふるさと大使
1952年三重町生まれ。
役者を志し活弁士となる。
1998年文部大臣賞受賞。
◇麻生子八咫
豊後大野市ふるさと大使
父の影響で活弁士を志す。
『月刊浅草』副編集長。
TAITOおでかけナビライター
◆市制施行20周年記念文化公演を企画・実施する麻生八咫さん・麻生子八咫さんにインタビュー
◇八咫さんは三重町出身と伺ってますが豊後大野市との繋がり思いなどお聞かせください
私は、三重町生まれ、幼稚園・小・中・高校と三重町一筋、豊かな自然と商店街の温かい人情のなかで育ちました。
大学進学に苦労しましたがなんとか上京。かねてから興味のあった演劇をしようと、劇団を作り青春を謳歌していましたが、とあることから活弁を観て話芸に衝撃を受け、その日の内に弟子入りし、以来活弁士として生きてきました。
その後、結婚することもでき子どもも授かりましたが、今振り返っても活弁士という職業でよく生きてきたなぁという思いがあります。
その心の支えだったのがふるさと豊後大野です。生活も苦しく幾度もくじけそうになりましたが、諦めず踏みとどまりここまで来られたのには、ふるさとの両親や友人をはじめとした人との繋がりがあり、私にとって力の源となったからです。
ふるさと豊後大野市には感謝の気持ちでいっぱいです。
◇八咫さんのお子さんである子八咫さんにとって豊後大野市はどんな印象でしょう
みなさん、純粋に真っ直ぐに生きてらっしゃるなと感じています。
私は純粋で不器用な父の姿をみて育ってきたので、逆に器用に育ったと思ってますが、だからこそ、純粋にコツコツと生きることは強くないとできないと思い憧れを抱いています。
また、実直で懐の深い三重町の祖父母が大好きで、こんな人を育む豊後大野って魅力があるなと感じています。
◇今回の公演「浅草パラダイス」は、豊後大野市の友好交流都市台東区にある「浅草」から生まれた作品ですね
台東区浅草は、外から新しいものを取り入れオリジナルのものとして発信してきた街です。
活弁ひとつ取っても、海外のサイレント映画にセリフをつけるだけでなく、文化や風俗にも語りをつけることで大衆を楽しませてきました。輸入当時まったく受け入れられなかった西洋オペラを大衆でも理解できるように作ったのも浅草です。
◇そんな浅草から新しく生まれたのが「浅草パラダイス」ということですか
浅草パラダイスは、活弁と浅草オペラが融合した浅草発祥の新しいジャンルの舞台で、子どもさんからご年配の方までが等しく楽しめる内容になってます。
今回、浅草出身の演者もやってきますので、自然豊かで、人間味のある豊後大野と文化交流し、互いに刺激し合い見つめ直すきっかけになればと思います。
市民の皆さんに是非ご覧いただきたいです。
◇そんな浅草パラダイスの魅力、見どころを教えてください
先ほど新しいジャンルと言いましたが、実は古いものが主体で、新しいものと融合させたものが「浅草パラダイス」です。
古いものと新しいものを混在させることで、老若男女が楽しめ、全くオペラのことを知らなくても、カルメンの内容を知らなくても、親しみをもって観ることができる内容となっています。
また、今回は豊後大野市民の皆様に親しみやすくなるよう、神楽でおなじみの「天の岩戸開」をベースとしましたので楽しみにしてください。
◇最後に意気込みをお聞かせください
笑いや切なさ、興奮といろんな人間の感覚、感情を刺激される舞台で、音楽も役者も一流を集めてますので見応えも最高です!
我々、親子にとっても現段階の集大成でもあります。
20周年を祝した最高の舞台としたいので、市民の皆様、観客の皆様と一緒に楽しめればと願っています。
みなさん、ぜひおいでください!
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