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堺の歴史発見記

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大阪府堺市

◆(8)いたすけ古墳出土 衝角付冑形埴輪(しょうかくつきかぶとがたはにわ)
今年7月、世界遺産登録5周年を迎える百舌鳥・古市古墳群。その中の1基、いたすけ古墳(北区百舌鳥本町)で見つかった埴輪を紹介します。頭を守る冑(かぶと)をかたどっており、胴体を守る甲(よろい)と一体で作られていたようです。衝角付冑は、正面部分がとがった形をした、古墳時代に盛んに作られた冑で、埴輪には実物を模して、三角形の部材を組み合わせた様子が表されています。
この埴輪が発見された昭和30(1955)年。当時は、戦後復興の開発で多くの古墳が壊されました。いたすけ古墳も住宅建設のために破壊される寸前でしたが、古墳を守ろうと立ち上がった市民の保存運動によって破壊を免れ、翌年には国の史跡に指定されました。衝角付冑形埴輪は保存運動のさなかに見つかったもので、後に堺の文化財保護のシンボルマークとなり、市指定文化財になりました。
堺市博物館で、この埴輪はいつでもご覧いただけます。企画展「ハニワ大解剖―埴輪の謎を解き明かせ!―」も開催予定です(本紙3面)。お楽しみに!

問合せ:学芸課
【電話】245-6201
【FAX】245-6263

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