令和6年能登半島地震のように堺でも大規模地震の発生が想定されています。
避難所を運営していた、被災された方の声を聞き、堺で想定される被害や日ごろからできる備えを知り、家族や近所の方と話し合うことから始めましょう。
■令和6年能登半島地震 堺市からの支援
緊急消防援助隊や避難所運営支援、健康支援、応急給水活動など延べ848人を派遣しました(令和6年11月30日時点)。
■インタビュー
令和6年能登半島地震で堺市が支援を行った三井公民館避難所の代表・小山さんに話を伺いました。
◇輪島は日本で一番安全だと思っていた
地震が来るまでは、輪島の三井地区は日本で一番安全だと皆思っていたので、地震が来たときは何も考えることができませんでした。そんな中でも、何人かの方が1月1日の夜から自分の家の米を持ち寄っておにぎりを100個以上作り、避難所で配ってくれたのがとても助かり、励みになりました。発災から3日間はおにぎりだけでしたが、具合の悪い人に配るなど、互いに助け合っていました。また笑いがないと気が滅入ってしまうので、大変な時もみんなを笑顔にすることを心掛けて乗り越えてきました。
◇一番困ったことは
被災して一番困ったことは、トイレでした。断水で水が流れなかったので川からタンクに水を汲んできていました。地理的な状況や物流面にもよると思いますが、道路が寸断され物資の供給が追い付かない状況だったため、簡易トイレは用意しておいた方が良いと思いました。
◇日ごろからつながりを大切に
発災直後は停電や通信障害で携帯やテレビ、ラジオが使えず、情報が入ってこなかったため、避難所に集まった皆で情報を共有し、集約していました。隣近所の方が情報をつないだり、地区長が地域の状況を把握したりしていたおかげで、安否確認や物資の運搬がとてもスムーズにいきました。
また、避難所から仮設住宅に移った方にどうやって外出してもらうかが課題でしたが、例えば花植えをするなど何かあれば声を掛け合って集まっています。隣近所の方の顔が分かっていると、出てこない人がいた時でも心配になり様子を見に行く事ができます。こうした日ごろからの隣近所の方とのつながりや、災害時に連絡が取れるよう家族とのつながりを大事にしておくことが大切だと思います。
■堺で起こるかもしれない地震
堺で大きな被害が想定されている地震には、上町断層帯地震と南海トラフ巨大地震があります。南海トラフ巨大地震はおよそ100~150年間隔で発生しており、30年以内の発生率が70~80%です。
1.上町断層帯地震(直下型地震)
・市内で最大震度7
・揺れによる倒壊や火災などで、建物の約半数が全壊
・想定避難所生活者数は138,643人(堺市民の6人に1人)
2.南海トラフ巨大地震(海溝型地震)
・市内全域で震度6弱
・地震発生後約100分で津波到達
・想定死者数は6,103人(うち99%は津波による死者)
■今からできる備え
◇家屋倒壊から命を守るには「家屋の耐震化」
・耐震診断員の無料派遣
対象:昭和56年5月以前着工の木造住宅
要申込:1月31日まで
・耐震改修工事の設計費・工事費に対する補助
問合せ:建築防災推進課
【電話】228-7482
【FAX】228-7854
◇津波から命を守るには「早めの避難」
津波の浸水深が30cmでも人は流されます。1mの津波に巻き込まれると死亡率はほぼ100%と言われています。
・阪和線を目標に東の方向へ
・逃げ遅れたり、遠くまで避難したりするのが困難な方は津波避難ビルなど高い場所へ
◇防災マップを確認
・災害リスクの把握
・簡易トイレなど非常備蓄品の準備
・避難方法の検討
・家具の転倒・落下防止対策
◇人とのつながりを大切に
発生から30年の節目を迎える阪神・淡路大震災では、家の下敷きになった方のうち多くは、家族・近所の方に助け出されました。大規模災害時の救助や避難には近所の方との付き合いや訓練が重要です。
《安否確認の方法を決めよう》
災害時に家族や知人の安否が分からないと、心身にストレスが掛かります。集合場所や安否確認の方法を決めておきましょう。
《地域の防災活動に参加しよう》
「自分たちの地域は自分たちで守る」活動を行っている自主防災組織があります。避難訓練や消火訓練などを行っています。大阪防災アプリ(QRコード)はGPS機能を使い安否確認手段として利用できます。
※詳細は、広報紙P.13をご覧ください。
問合せ:危機管理室
【電話】228-7605
【FAX】222-7339
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