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自治体の皆さまへ

人権のひろばVol.280

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大阪府大東市

■夜間中学校における学びの保障
▼人権が尊重される社会づくりに向けた行動につながるように
皆さんは、小・中学生のころ、学校で学ぶことが楽しかったですか?
現在は不登校が大きな社会問題になっていますが、学校に行きたくても行けない、あるいは行きたくても行けなかった人がたくさんいます。
令和2年度の国勢調査により、大阪府の未就学または最終卒業学校が小学校である府民の数が、4万人以上であることが明らかになりました。この中には、教育を受けたかったにもかかわらず、さまざまな理由で受けることができなかった人が多くいます。

▽夜間中学校
そのような人たちの学びの場が夜間中学校です。ここに通う生徒は、10代の若者から高齢者、外国籍の人などさまざまです。昼間の中学校と同様の内容を学習している人もいれば、ひらがなを学習している人もいます。卒業後の進路や日常の生活に生かすことを目標にしたり、学ぶこと自体に喜びや生きがいを感じたりしながら日々学習に励んでいます。生徒の一人は「学ぶことで光の柱が自分の中にできているようだ」と話しています。

▽人権学習の取り組み
市内中学校の中には、夜間中学校との交流を実施しているところもあります。代表者が夜間中学校を訪問し、実際に勉強を教える活動や交流会をしました。その後学校の報告会では「自分にとって学びとは」をテーマに、全員が学ぶことの大切さについて考えました。「学ぶことはあたりまえではなく、今、学校に行けることが幸せに感じる」と気付く生徒もいました。

▽人権教育の目標
「自分の大切さとともに、他の人の大切さを認めることができるようになり、具体的な態度や行動に表れること」が人権教育の目標です。今回この学習を通して、「学ぶ」ことの大切さとありがたさを感じた生徒たちには、学ぶことへの向き合いかたにも変化があることでしょう。一人ひとりの学びを保障するために、もしも周りに学びを必要としている人がいれば夜間中学校も選択肢の一つとして提案してみてはいかがでしょうか。

「人権のひろば」に対するご意見、ご感想は秘書広報課または、人権室までお寄せください。

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