地球規模の環境問題や社会課題の解決も、まずは一人ひとりの小さな実践の積み重ねから。毎月、区内の様々な活動をお伝えします。
◆Three Rivers(スリーリバース)
◇片手で着られるシャツandボタンアイデアで笑顔を増やしたい
けがや病気で片手が動かせず、服を着替えるのにひと苦労。外出も気が進まない。そんな経験はありませんか。「Three Rivers」(梅田1)では、片手で着られてボタンも楽に留められるストレッチシャツを企画し、製造販売しています。高齢化が進む中、「社会を支えてきた方々への恩返しになれば」と代表の仲村千絵さんは話します。
仲村さんの祖父は紳士服の仕立屋でした。ものづくりが好きな家庭で、お下がりの服をリフォームしたり、日曜大工を手伝ったりして育ちました。
病院や施設で働くようになったある日、ポロシャツのボタンを留められずにいる子どもを見かけました。ボタン穴を広げ、大きめのボタンをゴムで緩く付けたところ、「即、成功」。コツをつかむと、普通のボタンも留められるようになりました。「小さなアイデアで、できることが増える」という手応え。後に商品化した「楽勝ボタン」の始まりです。
2017年、右手を骨折した仲村さんは、片手で着やすいシャツを探したものの見つからず、着脱のストレスが様々な意欲をそぐことも痛感。「自分で作るしかない」と思い立ちました。相談窓口に通い、縫製工場に片っ端から電話。東大阪の工場が親身になってくれました。生地を船場で、貝ボタンを奈良で仕入れ、袖ぐりと袖口がよく伸びて、「楽勝ボタン」を付けた前開きシャツが完成。21年夏からネットで販売しています。
課題は知名度が低いこと。「かつての私のように、必死で探している人がいるはず。早く出会って、元気をお届けしたい」。繰り返し買ってくれる人の存在や、「助かってます」といった声が、背中を押します。
目標3:すべての人に健康と福祉を
あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する
SDGsチャレンジ…片手でできることを試してみよう(インスタグラムで発信中)
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