
大正区民の皆さまにおかれましては、健やかに新年をお迎えのこととお慶び申し上げます。市政・区政の推進に格別のご支援を賜り、誠にありがとうございました。昨年は元日に能登半島地震が発生し、八月には「南海トラフ地震臨時情報」が初めて発表されるなど、震災の危機を実感した一年でした。南海トラフ巨大地震が発生した場合、大正区では津波を想定した機敏な避難行動が必要となります。令和七年度は、小学校区ごとに10種類作成している「津波避難マップ」を更新し、新たに全戸配布を行うなど大正区独自の取組を行います。このマップを参照しながら、各家庭で避難経路などを話し合ってみてください。また医療機関と協定を結び、災害時に大正区が使用できる医薬品のローリングストックをさらに充実させていきます。
まちづくりの面では、これまでタグボート大正やヨリドコ大正など新たなにぎわい拠点の事業者と協定締結を進め、大正区役所近辺ではマルシェや大正区内初の「オクトーバーフェスト」を開催するなど、大正駅周辺だけでなく広範囲のエリア価値向上に努めてきました。その結果、人口が減り続けていた大正区にも変化の兆しが見え、令和六年10月の大正区の推計人口は、前年比で20年ぶりに増加に転じました。これは転入超過による「社会増」の状態となり、かつ、それが出生と死亡の差である「自然減」の人数を上回ったことが要因です。大正区が日々暮らし、仕事をする場として認知され、実際に選ばれるようになってきたことは誇らしいですね。
福祉の面では、現在「大正区地域福祉ビジョン」を全面改訂しており、パブリック・コメントを頂戴できる段階まで来ました。大正区の自慢でもある、地域における日頃の見守り機能を維持・充実するとともに、「こどもサポートネット」や「学習・登校サポート事業」など子育て・教育にかかる支援策により、引き続き子どもを産み育てやすく、相談支援が受けやすい体制を構築してまいります。
あと三か月余で大阪・関西万博がいよいよ開幕となります。大正区民の皆さまが万博本番の熱気を現地で感じられるよう、本年8月3日(日)の「大阪ヘルスケアパビリオン」のステージを大正区のイベントデーとして貸切にしています。ダンスや音楽に溢れた一日にしますので、ぜひこの機会に万博会場まで足を運んでくださいね。公募大正区長としての私の任期もこの春をもって満了となりますが、悔いのないよう全力を出し切り大正区政を推進してまいります。本年も皆さまのお力添えを賜りますよう、どうぞよろしくお願いいたします。
大正区長 古川 吉隆
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