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自治体の皆さまへ

ご存じですか? 地域福祉コーディネーター(2)

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大阪府大阪市東淀川区 クリエイティブ・コモンズ

あなたの気づきをお聞かせください
地域から、困りごとを支援へつなぐ

・井高野地域地域福祉コーディネーター 坂本日出男(さかもとひでお)さん
・啓発地域地域福祉コーディネーター 吉岡玲子(よしおかれいこ)さん

■東淀川区では現在17地域の各福祉会館を拠点にご自宅訪問やお電話などで相談に応じています
坂本さん:ご自宅や会館でお話を聞き、相談内容に応じて、地域包括支援センターや民生委員などと連携して各機関に繋ぎます。以前、お一人住まいの高齢者宅を訪問した際、ご在宅の気配はあるものの応答されないことがありました。そこで、東淀川区社協(社会福祉協議会)が作成した緊急連絡先カード(みのりちゃんカード)の情報から親族に連絡を取り、親族立ち会いのもと入室できることに。ご高齢のお母様が室内で倒れられていて、病院へ搬送されましたが、翌日には元気になられました。十数年前に作ったカードの重要性も再認識し、昨年末よりカード情報の更新も進めているところです。
吉岡さん:東淀川区社協と連携し、要援護者のご自宅を訪問しています。初回の訪問時でお会いできることはほぼないので、まずは電話でのご挨拶や、自己紹介の名刺やチラシを投函しながらの地道な活動です。また現在、啓発地域では月1回の「認知症カフェ」を開催。認知症予備軍の方にカフェでゆっくりと過ごしてもらい、ご家族には買い物や用事をしていただく貴重な時間にしてもらおうという試みです。地域の支え合い、繋がりづくりの場として、今後も続けていきたいと考えています。

■地域の身近な存在、アンテナ役・パイプ役として支援が必要な方を見つけ、専門機関に繋ぎます
坂本さん:私自身も地域住民の一員として、町内会のごみステーションなどで清掃活動をしながら、日頃の見守り活動に関わらせてもらっています。普段の会話や表情から何か異変に気づいたら、地域支援包括センターに問い合わせをするなど、皆さんの些細な変化に気づけるよう努めています。当事者からの相談はなかなか少ないので、周りの方からの「あの人、最近ちょっと気になる」と言ったご相談があれば、特に注意深く見守るようにしています。
吉岡さん:過去には、例えば「両親が共に認知症かも…」といったご相談を、オレンジチームから地域包括支援センターに繋いでいただいたことや、「介護保険外のサービスを受けられないか」というご相談を、地域包括支援センターの主任ケアマネージャーを通して福祉電話のご提案につなげた事例も。実際に相談に来られる方以外にも、地域にはお困りの方がまだまだ多くいらっしゃると思います。私たちだけで発見するのは難しいので、地域連絡会等に足を運びながらこまめな情報共有を心がけつつ、今後もさらなる強化をめざしていきます。

■専門職には相談しづらいちょっとした悩み…
地域福祉コーディネーターにまずは相談を!
坂本さん:先日、インターネット環境がない90代の方から「シニア美術展に応募したいが応募先や締切が分からない」というご相談がありました。その後、無事出展され、見事に賞を受賞。お礼にチューリップの球根を分けてくださいました。生活するうえでのお悩みや困りごとを一緒に解決できた時は、やはりこちらも嬉しいですね。どんな些細なことでも構いませんので、お気軽にご相談ください。
吉岡さん:「地域福祉コーディネーターは、専門職とどう違うの?」と聞かれることがあります。我々は、専門職にお繋ぎするまでの身近な相談相手ですので、「こんなこと相談していいのかな」と思わず、まずはお話ください。実際に、「地域包括さんには行きづらいからあんたのとこに来たわ」と言ってくださる方も。身近な存在でありながらも、社協から委託された職員として秘密を守り、きちんとお繋ぎしますので安心してご相談ください。

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