此花区は2025年(令和7年)4月1日に100歳を迎えます。
みゃくみゃく(脈々・ミャクミャク)と続いてきた、続いて行く、このはなのお話。
◆区役所×地域
新旧融合・共創で『住んでよかった』このはなへ
SDG先進区としてオンリーワンを目指す
此花区長 中島政人
此花区地域振興会 会長 岩井政人
此花区制100周年を記念して、50年近く此花区を見続けてこられた地域振興会の岩井政人会長と、本年度より就任した中島政人区長の対談が実現。此花区の歴史や環境を見つめ、次の100年に向けて期待に満ちたお話を聞くことができました。
◇人情のまち、此花区
中島区長(以下中島) 此花区はどう変わったと感じますか。
岩井会長(以下岩井) 私が此花区に住み始めたのは1973年。当時は商店街も元気でした。USJができた時、此花区全体が潤うといわれていましたが、20年経ち、商店街はシャッターが目立つようになり、寂しくなりましたね。
中島 私は以前商業施設に携わる仕事をしていたこともあり、商店街が好きです。大規模商業施設は何でも揃い便利ですが、商店街には物を買うだけではなく、人とふれあう文化があります。そういう古き良き大阪の部分は残ってほしいですね。
岩井 人情豊かなまち、というのは当てはまると思います。商店街を歩いていると誰もが気さくに話し掛けますね。
◇現状と課題『つながり』
中島 会長が地域活動される中で、心掛けておられることは何ですか。
岩井 「つながり」を大事にすることですね。かつては各町会でやっていた夏祭りなどの行事も、今は連合単位。高齢者が増えて、参加者が減ってきているのが実情です。町会ごとに集まれば参加しやすく会話も弾むのですが、どんどん地域交流が少なくなっています。
中島 災害時に助け合おうと思っても、家族構成すらわからない場合もある。普段の関係性があってこその災害時の助け合いですから、つながり強化は今後の課題ですね。
写真 地域のお祭りや清掃活動など地域交流もつながりが大事です
◇エリア分断と交通アクセス
中島 此花区は、東部に居住エリア、湾岸部にアミューズメントやアウトドアのエリアがあります。こんな身近にアウトドアスポットがある区は珍しい。しかし、間に工場エリアが挟まっているので、同じ此花区だと認識しづらいのが残念です。
岩井 そして、西に行けば行くほどアクセスが弱くなります。交通の便が良くなれば、北港マリーナ周辺も栄える。需要があれば交通の便も良くなるはずなので、需要をつくっていかなければいけないと感じています。
写真 北港マリーナ周辺はオートキャンプ場やイベントスペースなどが作られる予定です。
◇『SDGs先進区』と『共創』
中島 私は、区長就任時『新旧融合・共創で、常に進化する街』をテーマに掲げました。区民の皆さんと一緒に取り組みたい目標です。
岩井 地域のことは地域の者だけでなく、区長や企業の意見を聞いて、いろんな人と取り組むことができれば励みになります。
中島 大阪・関西万博のテーマが「いのち輝く未来社会のデザイン」。コンセプトにはSDGsの達成があり、「SDGsといえば此花区」という先進区として誇れるまちにしたいという思いがあります。これは区役所だけで考えても無理ですので、地域の方、団体、行政の皆さんと一緒にやっていく必要があると思っています。
岩井 もちろん、積極的に協力します。子どもたちに明るい未来を残していきたいので。
中島 かつての公害イメージを払拭して綺麗になった此花区。これからはプラスのイメージ=「オンリーワン」をつくっていくことが大事です。『区制100周年ビヨンド』の大きな目標になる気がします。そういう意味では正蓮寺川公園のアートも一つのいいきっかけになりますね。
岩井 アートだけでなく、人が集まれる此花区の新スポットになればと思います。これからの課題ですね。
中島 正蓮寺川公園は延伸していきますから、どういうふうに活用していくか、区民の皆さんといろいろ議論して、「住むならこのはな。」というまちづくりを目指しましょう。
写真 正蓮寺川公園のアート作品、区のシンボリックな場所を目指します。
写真 区長と会長「つながりを大事に、一緒にやっていきましょう。」
◆地域のイベント等で写真を撮ってね。
写真 100周年記念フレーム
写真 100に見立てた「万博ロゴ」
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