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ふるさとねやがわ 第62回

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大阪府寝屋川市

■〝帰宅部〟から日本王者に 世界への飛躍誓う

プロボクサー
下町 俊貴(しもまち としき)さん(26歳)

高校を卒業後、「進学も就職もしたくなかった」とプロボクシングの道を選び、デビューから8年目。強打者がひしめく日本スーパーバンタム級(55.3kg以下)の頂点に立ち、10月31日(火)、タイトル奪取より難しいと言われる初防衛戦に挑みます。

◇ファッション感覚で練習「プロをなめていました」
ボクシングを始めたのは市立桜小学校5年生のとき。父親がファンの格闘技にひかれたのがきっかけでしたが、「遊びたい」と1年でやめます。高校はどの部活にも属さない〝帰宅部〞。進路の話になると、「大学に行く気はないし働くのもムリ」と、3年生で再びボクシングを始めました。
卒業すると、プロを目指しグリーンツダボクシングジム(大阪市)へ。「1時間足らずで練習を切り上げると『もう帰るのか』と言われました」。ジムの本石昌也会長は「やる気あるのかなあ」と感じたといい、本人も「ファッション的な感じでやっていました。今思えばボクシングをなめていました」と振り返ります。

◇初黒星が転機に再挑戦で新人王を獲得
19歳でプロデビュー。2連勝で迎えた西日本スーパーバンタム級の新人王予選で初黒星を喫すると、「応援してくれた人たちに申し訳なくて」と人目もはばからず号泣。この試合が転機となりました。
それまで出ていなかった週3回の朝練習に参加。練習量も増やし、翌年の新人王に再挑戦したのです。すると予選から4連勝。全日本の決勝戦は「下町不利」という大方の予想を覆し、レフリーが試合をストップするTKO勝ちで新人王を決めるとコーチたちと抱き合い、それまで封印していた喜びを爆発させました。

◇長身サウスポーを生かし大差判定で初タイトル
身長179cm。スーパーバンタム級では異色の長身サウスポーです。相手と距離を取りながらパンチを打ち込み、踏み込んでくると堅いガードでブロックし、白星を重ねました。
同級2位で挑んだ今年6月の日本王座決定戦では、強打を誇る5位の選手と対戦。「タフで全然ひるまず、いやな相手でした」が、結果は3-0の判定勝ち。スポーツ紙も「完勝」と伝える大差で初タイトルを手にしました。

◇世界への飛躍誓い10月31日に初防衛戦
ここまでの成績は17勝(11KO)1敗2分け。初黒星の後17戦負けなしで臨む初防衛戦は、世界王者らのスパーリングパートナーを務めた同級1位の選手の挑戦を受けます。「ボクシング歴が長く、技術も高い強敵ですが、ここをクリアしないと次がない」ときっぱり。本石会長も「世界を狙うための試金石となる大事な試合」と期待をかけます。
決戦の舞台は新人王と初タイトルを取った東京・後楽園ホール。世界ランキングにも名前を連ねており、「いい思い出の場所」から世界への飛躍を誓っています。

◆私とふるさと
高校まで池田本町の自宅から通っていました。市立桜小学校のときは友だちもみんな元気すぎて、よく先生にしかられていました。第二中学校の2年生のときには、1年間バスケットボールをやっていました。
高校を卒業後、門真市に家族で引っ越しましたが、最寄りの萱島駅まで自転車で数分の距離。今でも中学校時代の同級生とはよく会っています。東京で行われたタイトル戦のときも寝屋川市から大勢の友だちが応援に駆けつけてくれ、すごく心強かったです。

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