■オーサービジット
鍋谷 環(なべたに たまき)さん
学生自身が自ら市の事業を取材し、感じたことや思ったことをレポートしています。
今回は、高校1年生の鍋谷環さん(本紙写真)による「オーサービジット」です。
先日、アルカスホールで行われたオーサービジット講演会「小説と映像」の取材を行いました。
オーサービジットとは、本の作家(オーサー)が訪問(ビジット)し、本の楽しさを伝える事業です。
今回の講演者は、直木賞受賞作の『銀河鉄道の父』や『家康、江戸を建てる』などの著者・門井慶喜さん。著書が映画化された経験から、「映画」は細かい描写や特定のものを描くこと、「小説」は漠然としたものを描くことが得意と話していました。
「普段、本を読んでいるだけ、映画を見ているだけでは気が付かないことも多くあり、映画と原作の小説を比べてみると新たな面白さを発見することができる」という話がありました。
確かに、本は文字だけなので、読み手の想像力に任せざるをえない部分があります。これに対して映像では、役者が本に書かれた「泣く」という心情を分析して演じ、表現してくれるので、見ている側はストレートに受け止めることができます。
これまで、「映画化された小説を読んだことはあるけれど、映画は見ていない」と言う人も、映画を見てみることで新たな感情の発見があるかもしれないと思いました。別の見方をすることで、新たな気づきが得られるかもしれません。これまでとは違った視点で、作品を見てみてはいかがでしょうか。
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