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自治体の皆さまへ

ふるさとねやがわ 第72回

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大阪府寝屋川市

■能登でコテージ開業
震災めげず〝地域一番店〟に

コテージ経営
竹下 洋平(たけした ようへい)さん(44歳)

家族で移り住んだ石川県志賀町で一棟貸しのコテージを経営。開業10周年を迎えた今年の元日に起きた能登半島地震で被災しましたが、4月には予約の受付を再開し、おしゃれなインテリアやホテル勤務の経験を生かしたサービスで人気を集めています。

◇「伸び伸び子育てしたい」東京から妻の古里へ
高校を中退し、飲食店勤務などを経て飛び込んだのがホテル業界でした。多くの外国人客と接し、英会話の必要性を痛感。23歳のときに1年間カナダに語学留学し、念願だった外資系のホテルに就職しました。
ここで出会った同僚の夏子さんと結婚。東京での不規則な勤務で子育ての大変さを知り、「伸び伸びと育てたい」と移住先に選んだのが夏子さんの古里の志賀町でした。

◇「多くの人に来てもらいたい」能登の自然に感動し開業
能登半島のほぼ中央に位置し、海と山の豊かな自然に心を打たれました。「多くの人に能登へ来てもらいたい」。そんな思いがコテージの経営につながり、リゾートエリアに立つ中古物件を改装。資金の工面に苦労しましたが、金融機関などと粘り強く交渉し、開業にこぎつけました。
おしゃれで清潔感があるコテージを目指し、利用しやすい料金設定でファミリー層などのファンも増加。温泉付きの風呂などを備えたコテージは5棟に増えました。

◇元日に震度7の激しい揺れ 宿泊客20人は無事
「気持ち新たに、より一層のサービス向上に努めて参ります」。ホームページでこう綴った今年の1月1日。宿泊客の受け入れを終え、一息ついていた午後4時10分頃、同町を震度7の激しい揺れが襲いました。
コテージは高台にあり、津波を心配する町民は近くの町施設などに次々と避難するなど、町中パニック状態でしたが、「20人の宿泊客や従業員にけがはありませんでした」。

◇4月に予約の受付再開 客の隠れたニーズに心配り
しかしキャンセルが相次ぎ、水道も断水し休業状態に。建物の安全点検を行い、災害ボランティアなどを受け入れましたが、売り上げは激減しました。それでも「できることを一つ一つ行うしかない」と屋根などを修繕し、道路が復旧した4月に予約の受付を再開すると宿泊客は徐々に戻ってきました。
〝地域の一番店〟を目指して10年。リピーターは3割を超え、昨年に続き、今年も石川県内の宿泊施設で50室以下部門のトップに輝きました。「高級ホテルと同じことはできませんが、お客様が求めているものより少し気の利いたサービスを提供することで気持ちよく過ごしてもらっています」と話し、宿泊客の声や隠れたニーズにアンテナを張っています。

◆私とふるさと
市立西小学校に通っていた頃は友達と公園でよく野球をして遊び、終わった後に皆で食べるアイスがおいしかった。第九中学校ではバスケットボール部に。弱かったですが、自主的に朝の練習もして楽しかったです。
20歳まで寝屋川市に住んでいましたが、今は実家もなく、ここ数年訪れていません。久しぶりに帰って旧友と飲み明かしたいですね。

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