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スペシャルインタビュー PR大使又吉直樹さんが地元寝屋川市を語る

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大阪府寝屋川市

ねやがわPR大使を務める又吉直樹さん(お笑い芸人・芥川賞作家)が、寝屋川市から着想を得たアパレルブランド水流舎(つるしゃ)のポップアップイベントのため、寝屋川市に帰ってきました。それに伴い2月、市立中央図書館でインタビューを行いましたので、その一部始終を紹介します。

■後編
前編は本紙のQRコードから見ることができます。

◇芸人になったきっかけは寛平師匠
芸人になりたいという目標は、小学生の時からありました。同世代の子よりちょっとだけませてたと思うんですよね。親は違いましたけど、周りの大人にすごく子ども扱いされて、「この人うそついてるな」とか、「自分がやりたいようにコントロールしようとしてるだけやな」とか、大人のずるさが見えるのがすごく嫌だったんですけど、芸人ってその真逆で、子どもよりアホじゃないですか。子どもから見ればその方が信用できましたね。中でも間寛平師匠がすごく好きで、「この人何してるんやろ」って。吉本新喜劇で、杖を持って暴れまくって、「止まると死ぬんじゃ」って言うから、誰も止められない。そんなおじいさんが客席に向かって、「がんばっとるか~」って。それがかっこ良かったですね。哲学を感じたというか、めっちゃ迷惑かけてる奴が、周りががんばってるか気にするっていう、そういうところにひかれましたね。日常をぶっ壊すにはこんな方法もあると教えてくれたのが、お笑いであり寛平師匠でした。

◇本との出会いは元相方の家
中学時代の友だちでピース結成前の元相方がいるんですが、そのお母さんが本好きでした。家にたくさんの本があったから、「これ借りていいですか」って言うと、「うちの子があまり読まへんから又吉君持って行っていいよ」って言ってくれたので、何回も借りて戻して、文庫棚の本を読破しました。それが本との出会いですね。昔はそんなに本を買えなかったんで、図書館とか人から借りて読んでました。高校時代、1年間で本をたくさん借りている生徒のランキングが貼り出されてて、1学年に11クラスくらいあったんですけど、僕はサッカー部なのに5位とかに入ってて、「何でランキング入ってるねん」って友だちにウケてましたね(笑)。

◇本との間に結ばれた信頼関係
本は買わないと作家にお金が入ってこないと言う人もいますけど、そもそも図書館とか古書店とかがなかったら、本を読む人いなくなるでって思うんですよね。働いて収入を得られるようになっても、趣味に使えるお金って限られてるじゃないですか。子どもの頃から本に慣れ親しんでいない人が、大人になったからって急に本を読み始めないですよ。本を読めるきっかけのある環境が必要だと思います。お世話になった分、今は借りられる環境があっても、自分は買って読もうと思います。図書館とかを否定してるんではなく、むしろ「みんなのもの」と理解してるので、図書館を利用したい人に譲って、自分は全部買います。そう思えるのは、図書館で読める環境があったから、本って面白いなと感じ、本と僕の間に信頼関係が結ばれているからなんです。僕の本を図書館で借りて読んでくれた子どもが「こいつこんな文章を書くんや」と思い、大人になって、買って読んでみようと思わせられるかどうかが、表現する人間としての勝負どころだと思っています。

◆動画 PR大使又吉さんが市立中央図書館にやってきた!
又吉さんが市立中央図書館を訪れた当日の様子は本紙のQRコードから。最後には又吉さんからのメッセージもあります。

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