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ネヤガワひと物語 vol.87

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大阪府寝屋川市

■〝秒殺の作曲家〟「CMの曲作りは職人の仕事
作編曲家 浦田 博信(うらた ひろのぶ)さん

これまで手がけた作曲や編曲は1000曲を超えます。中でもCMソングを数多く制作。数秒で視聴者の耳に残る作品を次々と生み出し、〝秒殺の作曲家〟の異名で呼ばれています。

◇36年間流れる代表曲
短い音声やフレーズを聴いただけで企業や商品の名前を連想させるサウンドロゴ。男性声優が『は・か・た・の・しお』と力強く叫ぶサウンドロゴで知られるCMソングは、放送開始から36年が過ぎた今もテレビで流れる代表曲です。
依頼主の塩製造会社では、CM制作時の資料が残っていなかったため、作曲者や声優を探していましたが、最近の調査で浦田さんの作品と判明。昨年夏、訪ねてきた社長に「長い間、使ってもらえて光栄です」と感謝を伝えました。

◇「趣味が仕事に」
音楽との出会いは家にテレビがなかった子どもの頃で、ラジオから流れる昭和歌謡を聴いて育ちました。世界的なロックグループのビートルズに衝撃を受け、中学生のときにギターを買ってもらい練習。高校でフォークグループを結成し、音楽活動にのめり込みました。
趣味が仕事になった転機は21歳のときでした。参加したコンテストが縁で音楽制作会社のプロデューサーに誘われてCMソングを作り始め「ライブ活動より作編曲家としてやっていこう」と決めたのは26歳のときでした。

◇数秒で視聴者の心とらえる
テレビドラマや舞台で使われる音楽なども手がけていますが、メインはCMソングです。CMの枠はテレビなら15秒や30秒。数秒のサウンドロゴも含め、視聴者にいかに印象付けるかが重要だといいます。
制約があまりないオリジナル曲とは違い、「企画案や演出コンセプトなどの依頼内容に応じて候補を2、3案作ることもあり、CMの曲作りはいわば職人の仕事なのです」。

◇次々生み出す〝ヒット曲〟
『なめたらあかん~』のフレーズでおなじみの「VC―3000のど飴(あめ)」のCMソングも代表曲の一つです。歌手の天童よしみさんの起用はすでに決まっており、音楽制作会社から「インパクトのある曲を」と頼まれました。
「私は大阪生まれの大阪育ち。大阪弁のニュアンスで作ろうと歌詞を口ずさむと、メロディーとコードがスーッと出てきました」。すぐに決まったという15秒のCMソングはロングランの〝ヒット曲〟となりました。

◇2年前から寝屋川市で活動
2年前、「音楽で地域を盛り上げたい」と拠点を大阪市から寝屋川市に。「交通の便のよさや市駅前の雰囲気が気に入りました」。ボーカル指導やギタリストとしての経験を生かし、市内の喫茶店で「ウクレレ弾き語り教室」と「歌声カフェ」を毎月1回開催。「誰でも気軽に集える場にしたい」と新たな取り組みに意欲を燃やしています。

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