仲井健人(なかいけんと)さん(30歳春木旭町出身)
北中学校→岸和田高校→筑波大学。
小学2年生からサッカーを始め、現在は健常者と障害者の融合チーム「レプロ東京」所属。今年開催された「第4回ろう者サッカー世界選手権大会」で日本代表選手に選出され、準優勝を果たす。
■障害の有無にかかわらず、誰にでも選択肢を
「トレーニングで地下足袋を履いて走ることがあるんです。これを履くと、小さい頃に本町のだんじりを曳ひいていたことを思い出します」と爽やかな笑顔で幼少期の思い出を語る彼は、サムライブルーを身にまとうデフサッカーの日本代表だ。
彼には生まれつき重度の聴覚障害がある。
幼少期の夢であるプロサッカー選手になるのが難しいと感じた中学時代に、デフサッカーに出会った。サッカーとデフサッカーの違いはほとんどない。強いて言うなら、コミュニケーションの難しさだ。だからこそ、普段のコミュニケーションを大切にしている。
今の夢は、2025年に東京で開催されるデフリンピックで優勝すること。今年の世界大会の結果で悔しい思いをした分、世界一への思いは強い。
「世界一になり、デフサッカーの認知度が高まることで、聴覚障害のある子どもの選択肢が増えると嬉しい。障害の有無にかかわらず、誰にでも選択肢があり、誰もが可能性を広げることができる。そんな社会になってほしい」と強く願う。そのために彼は、これからも夢を追い続ける。
<この記事についてアンケートにご協力ください。>