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自治体の皆さまへ

[特集]知っていますか、市立岸和田市民病院の「がん」診療(1)

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大阪府岸和田市

いつもそばにいる医療を目指して
あなたや家族が「がん」になったときのことを考えたことはありますか。
今号では、市立岸和田市民病院のがん治療と、患者と家族のための「からだ」と「こころ」のケアやサポートについて、がん患者の声を交えて紹介します。

■日本人の2人に1人は「がん」になる
「もしも、がんになったら…」と、考えたことはありますか。日本人の2人に1人が、一生のうち一度はがんになると言われています。がんは、誰でもかかる可能性がある身近な病気です。だからこそがんについて知り、備えることが大切です。
市立岸和田市民病院では、がんに関する情報や最良の治療を提供するため、日々がん診療に取り組んでいます。安心して検査が受けられるように、各分野の専門医が常勤し、最新機器を備えています。がんになった時、困った時、気軽にご相談ください。
生涯でがんと診断される確率

引用:国立がん研究センターホームページ(2019年データに基づく)

■国指定の「地域がん診療連携拠点病院」
市立岸和田市民病院は国指定の「地域がん診療連携拠点病院」に指定されています。地域の医療機関と連携し、がんの専門的医療の提供や、診療に関する相談などに応じ、必要な情報を提供しています。
また、「がんゲノム医療連携病院」にも指定されており、「がんゲノム医療拠点病院」である近畿大学病院と連携し、泉州地域におけるがんゲノム医療の充実を目指しています。
日本に多い8大がん(大腸がん、肺がん、胃がん、乳がん、前立腺がん、肝がん、胆道がん、膵臓(すいぞう)がん)に対する手術治療を行える体制を整えるほか、脳腫瘍(しゅよう)や口の中のがん、顔や首のがん、泌尿器のがん、婦人科のがん、皮膚のがん、血液のがんなど、全身各部位のがんの治療を行える、泉州地域では数少ない病院のひとつです。2022年には、最新鋭の内視鏡手術支援ロボット「ダヴィンチXi」を導入し、従来不可能とされていた繊細で緻密(ちみつ)な手術が可能となりました。

■「からだ」と「こころ」のケア
手術や投薬、放射線などの身体への直接的治療だけではなく、がん告知による精神的ショックや、抗がん剤治療による副作用のつらさを緩和することも、治療継続のために重要です。
緩和ケアは「からだ」と「こころ」のつらさを和らげる医療です。がんの診断時から開始し、治療中や治療終了後、終末期を通じて行われる医療と考えられています。患者と家族の考え方やライフスタイルを尊重し、対話しながら「からだ」と「こころ」の苦痛症状の緩和を優先するケアと治療を提供しています。
また院内には、がん相談支援センターを設置しています。がんに関する症状や治療、薬剤、検査、介護、検診、医療費の支払いなどの様々な悩みや疑問にお答えします。相談は匿名でも可能で、費用は無料です。ご自身や家族のがんに関する悩みを気軽にご相談ください。
2019年には、「信頼性の高い情報を見極め、患者と家族を支援する力」が認められ、国立がん研究センターから、「認定がん相談支援センター」に指定されました。さらに質の高い相談支援を行えるよう、日々取り組んでいます。

■チーム医療でサポート
患者と家族を中心に、主治医・看護職・他の医療職などが職種の垣根を超えて連携し、状況に応じた医療を提供します。その結果、疾病の早期発見・早期回復・重症化予防など、医療や生活の質の向上などの効果をもたらしています。
自分自身や家族のがんについて疑問や困りごとがあれば、がん相談支援センターにご相談ください。チーム医療の強みを生かし、病院全体でサポートします。

■市民病院ホームページ上にがんセンターを開設
がんセンター長 横見瀬裕保(市立岸和田市民病院長)
2人に1人はがんになると言われている時代に、実際にがんになったとき「どうしたらいいのか」「どこに行けばいいのか」などの不安を解消するため、今年5月、ホームページ上の組織である「がんセンター」を開設しました。ここを訪れると、がんに関する情報を一括で知ることができます。
がんセンターは病院のものではなく、患者さんのためのものです。利用される方の意見を聞き、今後さらにわかりやすく、便利になるよう育てていきます。

■がん患者の声を聞く
▽「話すことで気持ちが楽になった」
50代女性胃がん
昨年の10月から主治医の勧めもあって、緩和ケアを受けています。「緩和ケア=余命が長くないのでは…」というイメージを持っていましたが、実際受けてみるとそうではなく、気持ちがすごく楽になりました。患者に寄り添ってくれるので話しやすく、家族には話しにくいことも、先生には話すことができます。また、痛みの緩和についても相談しています。
病気は大変で不安なこともありますが、がんのことをわかっている先生が話を聞いてくれて、私の思いを一緒に考え、共感してくれることがすごくありがたいです。

▽「この人に相談してよかったな」
70代男性前立腺がん
ホームページで「がん相談支援センター」のことを知り、今年の2月に初めて相談しました。これまで対面と電話、合わせて6回程相談しています。検査の結果に疑問があり相談したときは、主治医にすぐ確認をしてくれて、不安を解消することができました。次回の診察まで疑問を抱えたまま過ごすのではなく、不安をすぐに解消できたことで穏やかに過ごすことができました。
がん相談支援センターは、病気に対する治療を行うわけではありませんが、話を聞いてくれて「人生のフォローをしてくれる」そんな存在だと思います。
相談はこちら【電話】072-445-1000(代表)
※「がん相談」とお伝えください。

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