黒鯛は別名「チヌ」と言われ、大阪湾は「茅渟(ちぬ)の海」と呼ばれるほど、黒鯛が多くとれます。また、市内の多くの小・中学校、高校の校歌に「茅渟」という言葉が使われており、市民にとって身近な魚です。
そんな黒鯛をたくさんの人々に食べてもらえるよう、今号では黒鯛の魅力を発信します。
■黒鯛を熟知する三人が語る、黒鯛の魅力
▽安くておいしい!これに尽きる!
岸和田市漁業協同組合 音揃政啓さん
黒鯛は知られていないだけで、本当においしいんです。最近、黒鯛の漁獲量が増えているのに、『臭い、おいしくない』という先入観があり、売れ行きが悪い。しかし、今や大阪湾の水質は改善されているので、臭いも気になりません。
黒鯛に対する既成概念を覆すには「まずは食べてもらうこと」が大切です。10月〜3月が黒鯛の旬の時期で、プリプリしてて脂の乗りがよく、真鯛と変わらないおいしさです。その上、真鯛と比較すると、半値以下で売られています。高い魚がおいしいと思われていますが、そんなことありません。一度食べてみてください!カルパッチョや刺身が手軽に味わえておすすめです。安くておいしく食べられる魚なんて最高じゃないですか!
▽騙されたと思って食べてみて!
岸和田鮮魚商業組合 小野林裕さん
黒鯛の魅力は、おいしくて使い道がいろいろあること。また、こんなに魚が値上がりしている時代に、リーズナブルな価格で手に入るんです。旬の時期だと、たくさん市場に出回っています。
ただ、やっぱり加工していないと売れないので、気軽に手に取ってもらえるように加工した状態でお店に出しています。三枚おろし、刺身にした黒鯛も購入できます。安いので、たくさんの量を食べられるから、刺身を海鮮丼にして食べるのが簡単でおすすめ!煮付けでも、塩焼きでもおいしいと思います。
昔の『黒鯛=臭い』というイメージだけで食べていない人は多いんじゃないかな。騙されたと思って一度食べてみてください。
▽旬の時期の黒鯛は、真鯛に勝る!
洋食レストランandケーキPetit Bois(プティボワ) 小林成光さん
オープン当初から黒鯛を仕入れています。最初は魚料理を提供するつもりはありませんでした。処理、臭いなどの問題で魚料理は手が出しにくいんです。しかし、お客様の「魚料理が食べたい」という要望がきっかけで黒鯛を仕入れる事になりました。お客様には大変好評で、『黒鯛=臭い』と思っているお客様も食べると「おいしい」と言ってくれます。一日の注文の8、9割が魚料理の時もあります。
黒鯛の魅力は、味と値段のバランスが良いところ!旬の時期だと、真鯛との味の差はなく、むしろ、黒鯛の方がおいしいと言われることもあります。また、弾力があるから捌さばいた時に身が割れにくいので、処理しやすい。一般家庭でも使いやすい食材だと思います。
■ずばり!黒鯛は美味
昨年10月に開催された「大漁!親子まつり」で、黒鯛のフライを試食した40人にアンケートを実施したところ、全員が「おいしかった」と回答しました。
■試食した人の声
▽(試食前のイメージ)
・調理が大変そう
・ぱさぱさしている
・見た目が良くない
・おいしいけど癖がある
・なかなか買えない
・臭みがある
・釣りの対象 釣れると残念なもの
・安い
・おいしくないかも
▽(試食後の感想)
・チヌのイメージの割に臭みがなくおいしかった
・おいしい
・甘い
・しっかりした味濃い味
・ふんわりしていて食べやすい
・もっと宣伝してほしい
・あっさりしているのでどんな料理にも合うと思った
・身がしっかりしている感じ
■おうちで簡単に、おいしく黒鯛を食す
漁師や料理人の皆さんに、家で黒鯛を「簡単に、おいしく」食べるおすすめの方法を教えてもらい、実際に作って食べてみました。ここでは例として、刺身やカルパッチョ、しゃぶしゃぶ、揚げ物を紹介します。
▽刺身、カルパッチョ
臭みはなく、歯ごたえがあっておいしい
カルパッチョはシンプルにオリーブオイルと塩、こしょうを和えただけでとてもおいしかったです!
▽しゃぶしゃぶ
刺身に飽きたら、しゃぶしゃぶ!旬の時期は脂が乗っていてたまらなくおいしい
▽揚げ物
身はやわらかく、甘くて絶品
油を大量に使わずに済むコートレット(パン粉をつけて炒め焼きする)がおすすめ
▽プチ情報
万博弁当第一弾に岸和田市の食材として黒鯛と春菊が選ばれました‼
▽販売鮮魚店
・魚金(うおきん)
堺町7-31
【電話】072-422-2567
・株式会社矢崎
宮本町5-4
【電話】072-438-4377
・イオンスタイル東岸和田
土生町2丁目32-39
【電話】072-430-5810
・おとと(イオン和泉府中店1階)
和泉市肥子町2丁目2-1
【電話】0725-43-9340
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