12月3日からは障害者週間です。
“地域共生の実現に向け、お互いの個性を尊重し、安心して自立した生活のできる完全参加と平等のまち・東大阪”これは、「第7期東大阪市障害福祉計画、第3期東大阪市障害児福祉計画」で掲げる市の基本理念です。
では、障害がある人もない人も互いの個性を尊重し、自分らしく生活ができるためにはどうすればよいのでしょうか。
今回の市政だよりでは「ともに」をテーマに、障害がある人もない人も同じ時間を過ごし、目的に向かって活動している人たちを紹介します。障害の有無にかかわらず、誰もが自分らしくいられる社会についていっしょに考えてみませんか。
■ともに働く
働くことの目的は、生活のためだけではなく、やりがいや人とのつながりを感じるためでもあります。その人自身の能力や適性を生かせるよう工夫をしながら、障害がある人もない人もともに働いています。
▼フセハツ工業株式会社
〒577-0046 東大阪市西堤本通西1丁目3-43
【電話】06-6789-5531【FAX】06-6789-5536
▽”障害は関係ない。戦力になるかどうか“
フセハツ工業株式会社は、1946年創業のばねの総合メーカーです。大量生産だけでなく一点もののばねの製作など、個人から企業までさまざまな依頼に応えています。ばねの一つ一つは小さな部品ですが、自動車から日用品までさまざまなモノづくりを支える「縁の下の力持ち」です。
そんなフセハツ工業株式会社は、障害者の雇用や就労支援に積極的に取り組む事業者として「大阪府障害者サポートカンパニー優良企業」や、国の「もにす認定」(障害者雇用に関する取組みが優良な中小企業に対する認定制度)を受けています。
代表取締役社長の吉村篤さんは「障害者だから積極的に雇用しているという意識はなく、その人が我が社の仕事の戦力になるかどうかという視点で判断しています」と話します。
現在、フセハツ工業株式会社では、障害がある人もない人もいっしょに動力プレス機やばね研削機などの機械を操作してばねを製造しています。「どのようなものが不良品となるのかわかりやすく表示するなどの工夫はしますが、障害があるということだけで区別はしません。社員みんなでよい製品を作るためにがんばっています。先入観をもつのではなく、実際にその人に会ってみることが大切です」と話していました。
▼東大阪市役所スクラムオフィス
▽”市役所で新しい自分にチャレンジ“
市では、令和3年6月から市役所内にスクラムオフィスを設置し、現在は、知的障害者4人・精神障害者3人が非常勤職員として事務補助作業などを行っています。スクラムオフィスとは、知的障害者、精神障害者の雇用促進と、職員の障害に対する理解促進を図るために人事課内に設置したチームで、スクラムオフィスの職員は、1年から3年働いた経験を踏まえて一般企業などへの就職につなげる「チャレンジ雇用」として働いています。
※市では、スクラムオフィスの職員の実習の受け入れが可能な企業を募集しています。詳しくは、人事課までお問合せください。
▽4月から任用された髙橋さんと、3年目を迎える楢本さんに話を聞きました。
髙橋愛美さん
スクラムオフィスで働き始めてすぐに、市役所の職員研修の中で司会を任されたり、専門職員のもとで市史の整理を手伝ったりと、スクラムオフィス以外の職員ともいっしょに働くことが多いです。
いろいろな業務をする中で、自分の得意なことや苦手なことを初めて知ることもあります。まずはやってみるという気持ちでいろいろな業務に取り組んでいます。
楢本のどかさん
普段の業務はスクラムオフィスの中だけでなく、他部署の職員といっしょに仕事をしたり、外部の施設へ出向いたりと勤務場所も業務内容もさまざまです。最近では、印刷業務を1人で任されるようになりました。不安もありますが、信頼してもらっているという喜びも感じます。
目の前の業務をがんばってやっているうちに、できることがたくさん増え、今後の就職先の選択肢も広がりました。今は業務後にみんなと話をすることを楽しみに、一日の業務をがんばっています。
問合せ先:人事課
【電話】06-4309-3116【FAX】06-4309-3819
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