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自治体の皆さまへ

【特集】ともに過ごす、ともに笑う(2)

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大阪府東大阪市 クリエイティブ・コモンズ

■ともに楽しむ
市では、障害の有無にかかわらず誰もがともにスポーツを楽しむことができる場所として、国内初の屋外型ウィルチェアスポーツ施設「市立ウィルチェアスポーツコート」を花園中央公園内に整備しています。

▼関西unbalance
詳しくは、チームのInstagramまたはFacebookをご覧ください。

▽”人と人とのつながりの場でありたい“
東大阪市を拠点とする車椅子ソフトボールチームの関西unbalanceは、人と人とが出会える場所、自分にとってプラスになることや新しい何かを発見できる場所になれるよう、2016年に結成され、現在は小学校4年生から大人まで年齢や障害の有無を問わず、ともに活動をしています。
代表の赤井正尚さんは「関西unbalanceの目標は、車椅子ソフトボールで強くなることだけではありません。スポーツを通じて障害者と出会い、知ってもらう場となることも大切にしています。また、障害者にとっても同じ境遇や想いをもった人同士が出会うことで、一歩踏み出すきっかけにもなります」と話します。
そんな関西unbalanceの思いは、年齢や障害の有無に関係なく、みんなが純粋に車椅子ソフトボールを楽しむ姿に表れていました。

垣内成一朗さん(日本代表選手)
2018年に事故で車いすでの生活になり、入院先の病院で車椅子ソフトボールのことを知りました。もともと野球をやっていましたが、車椅子ソフトボールがすぐにできるようになったわけではありません。最初のころは打つだけでも大変でした。
車椅子ソフトボールは競技用の車いすに乗るだけで楽しめると思います。私自身、いろいろな人と出会い、視野も広がりました。
今後は、ほかの国でも普及活動を積極的にしていきたいです。また、車椅子ソフトボールが有名になって、パラリンピックの種目に選ばれて活躍できたら嬉しいです。

岸本真菜さん
在学中の大学で障害者スポーツについて学んでいます。将来は理学療法士をめざしており、障害者スポーツを経験することで、選手の気持ちや体の状態をより理解できると思い、車椅子ソフトボールを始めました。
車椅子ソフトボールの魅力は、誰もが初めてでも楽しめることです。しかし、技術を磨こうと思うと奥が深いスポーツでもあります。
「やってみようかな」と思っても、最初の一歩を踏み出すことはとても勇気がいると思いますが、まずは知ることが大切です。最初は軽い気持ちで体験してみて、楽しさをわかってもらえたらと思います。

■ともに描く
市内にはアートなどを通して障害がある人もない人も、ともに学び、ともに創造し、誰もが豊かな人生を送ることができるよう活動している団体があります。

▼美術教室ライプハウス
〒577-0845 大阪府東大阪市寺前町1丁目10-18ふぐ政ビル2F
【電話】090-1674-2449

▽”伝えたいという思いに障害は関係ない“
市内のビルの一室に、学校の図工室を思い出すような懐かしい匂いが漂う場所があります。障害がある人もない人もいっしょに絵を学ぶ美術教室ライプハウスです。現在は、未就学児から大人まで42人の生徒が通っており、自閉症や知的障害がある人も多く学んでいます。
ライプハウスの目標は、生徒が生涯に渡って絵を描くこと、そしてプロのアーティストになることです。さまざまな個展や展覧会を開催し、今では障害の有無にかかわらず、絵が購入されるまでになったアーティストも誕生しています。
代表兼講師の大澤辰男さんは、生徒ひとりひとりに声をかけながらも、細かな指導をするわけではなく、温かく見守ります。絵の具やクレヨン、鉛筆、使う道具や何を描くかは基本的に本人に任せられます。試行錯誤の結果、うまくいったときに自信につながるので、失敗から導くことを大切にしているそうです。
大澤さんは「描きたい、伝えたいという思いに障害の有無は全く関係ありません。また、表現の方法は人それぞれです。私たちは、さまざまな思考回路で表現する人達に興味をもって、探っていくことが文化を広げていくことになると思っています」と話していました。
教室の中では、絵を描きながら手を叩いて喜んだり、独り言を言いながら絵を描いたりする人もいますが、誰も気に留めず自分の絵に集中しています。そこには、周りの人を受け入れながら、自分らしく思い思いに絵を描くことができる自由で優しい空気が漂っていました。

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〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

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