今回の「ええもん」は東石切町に鎮座する石切劔箭神社を紹介します。
石切劔箭神社は、物部氏一族の祖神を祀る社で、昔から「でんぼ(腫れ物)の神さん」「石切さん」と親しまれています。神社名の「石切劔箭」とは、石を切れる剣、つらぬく矢を表しており、古代の軍事をつかさどった物部氏一族の祖神を祀る社にふさわしい名といえます。
昨年11月に開催された国の文化審議会において、国登録有形文化財(建造物)についての審議が行われ、「本殿」「拝殿および幣殿」「透塀」「絵馬殿」の4件を登録するように答申がされました。
今回登録される絵馬殿は三間一戸の楼門形式・木造2階建ての建物で、屋根の中央に神社の象徴でもある剣と矢を飾る独創的な意匠となっています。鳥居と本殿の軸線上にあり、「門」の役割を担っていますが、あまり類を見ない正方形の楼門です。絵馬殿の両脇には随神像が安置され、本来は随神門と呼ばれますが、素案と設計図に「絵馬殿」と記されており建立計画初期からそのように呼ばれていたことが読み取れます。また、その名称が示すとおり絵馬が奉納されており、毎年節分にはこの絵馬殿の2階より福豆と福餅が撒かれ、多くの参拝者で賑わいます。ぜひ石切劔箭神社の貴重な建物を見に訪れてみてください。
問合せ先:文化財課
【電話】06-4309-3283【FAX】06-4309-3823
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