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市民登場 No.764

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ポップなアメリカを描くイラストレーター
ウラタ・スパンコールさん

京都精華大学卒業後、個展を開きながら「ダウンタウンのごっつええ感じ」のDVDBOXイラストなどを担当。現在も大阪マラソン公式Tシャツのイラスト提供や「ビリケンさん」とのコラボなどで活躍中。本名は佐々木典子(ささきのりこ)。47歳。

■好きなことを続けたことで、人や社会とつながり居場所ができました
アメリカ郊外を想起させるノスタルジックな風景やキャラクターをアクリル絵の具で色鮮やかにキャンバスに描く。時には粘土で立体的に成形しイメージを膨らませることも。着想の源泉は幼少期に見た「グーニーズ」「スタンド・バイ・ミー」などの冒険映画で、成人後に旅したアメリカの写真も参考にする。「親近感のある愛らしい姿とアメリカ特有の雰囲気をテーマに描いています」とほほ笑む。
現在はフリーのイラストレーターとして活動。ユニクロ心斎橋店の限定Tシャツや店舗壁画へのイラスト提供など活躍するが、実は10年以上のブランクがある。大学卒業後すぐに上京しアパレルや音楽、放送業界でのイラスト提供などで活躍するが、次第に仕事の依頼が減少。「自分の絵は必要とされていない」と実力に限界を感じて地元大阪へ戻り結婚。未練を残しながらも絵に費やしていた時間は子育ての時間に変わっていった。
子どもの成長とともに時間もでき「自分が打ち込んでいる姿を見せたい」と数年前から制作を再開。インスタグラムへの投稿をきっかけに仕事の依頼が舞い込み、アートフェアではオーディエンス賞を獲得。会場では以前の活動を知るファンが涙しながら再開を喜んでくれた。「私の絵が人に響いていたんだって初めて過去を肯定できました」。同業者からも「もう辞めるなよ」と声を掛けられ仲間の存在にも励まされた。「昔は作品を認めてほしいという気持ちが強かった。今の自分にとって、絵はコミュニケーションツール。好きなことを続けたことで、人や社会とつながり居場所ができました」
最近では共同制作に力を入れる。「ビリケンさん」の商標を持つ会社とのコラボでは自身の世界観にビリケンさんがやってきた設定で作品を展開中だ。「大阪のポップカルチャーとして世界に発信したいですね」。その目は冒険者のように輝いている。

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