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【特集】垣根がない学校(1)

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大阪府柏原市

■約7割の子どもたちが校区外から通学する本市唯一の小規模特認校
一定の条件の下で、校区にとらわれず、市内全域の生徒が転入学できる学校があることを知っていますか。
本市では、平成18年度から堅上小中学校で小規模特認校制度を導入し、特色のある学校教育を推進しています。
現在、校区外から通学する児童・生徒の割合は、全体数の約7割にものぼります。
その日常には、校区や学年の垣根がなく、子どもたちの成長を支える環境がありました。

◇小規模特認校制度とは?
少人数の学校で、自然豊かな環境で特色ある教育を行い、一定の条件の下で、他の通学区域からの通学を許可する制度です。少人数の学校へ大規模校区からの通学を認めることにより、統廃合によらない学校規模の適正化を図ろうと、文部科学省が創設した制度で、全国の多くの市町村で導入されています。

■堅上中学校の特色
◇生徒数 令和5年9月1日現在

中学1・2・3年生のことを「7・8・9年生」と呼んでいます。

◇「表現科」の授業を毎週実施
総合的な学習の時間を一部活用し、独自の「表現科」を開設しています。今年度は、教科横断的な活動を通じて探究的な学びへつなげています。小学校での活動を経て、タブレット端末に慣れた生徒の入学により、コミュニケーション力を育てさらなる進化を目指しています。

◇少人数できめ細やかな学習指導
少人数であることを生かして、一人一人を大切にした授業を行っています。宿題の点検や補充学習の充実に努め、個々の学習をサポートしています。

・中学校教員が小学校の一部教科の乗り入れ授業を行い、9年間継続した学習のカリキュラムによって学力を高めます。
・一人一人を大切にし、個性を伸ばす教育や、異年齢集団活動に取り組みます。
・生き方・体験学習(キャリア教育)で、生きる力を育てます。

小規模特認校として市内全域から個性豊かな子どもが集まっています。授業や学校行事などでは、常に役割があり責任が伴います。そのような環境の中で、子どもたちはさまざまな変容を見せてくれます。皆さまと共に手を携えて、これからの日本を支え、社会に貢献できる人の育成につながればと思います。
(堅上中学校 坂本篤俊校長)

■堅上小学校の特色
◇児童数 令和5年9月1日現在

◇ICT活用の推進
令和3・4年度に大阪府のスクールエンパワーメント推進事業のスマート・スクール実現モデル校に認定されて以来、ICTを活用しながら他の教科との横断的な結びつきを研究し、より効果的な学習につなげていく方法を積極的に授業に取り入れています。

◇自然を生かした活動
学校は、豊かな自然に恵まれた素晴らしい環境の中にあります。校内には、通年で旬の野菜などをつくっている畑があり、子どもたちに自分の手で自然と直接関わる体験を多くつくり、豊かな心を育んでいます。

◇小中学校9年間を見据えた学校教育
・全学年とも、1クラス20名以下の少人数できめ細やかな指導を行い、各教科の授業を充実して、基礎基本の確かな学力を養います。
・全学年で、一人一台のタブレット端末を日常的に活用した授業を展開しています。

小学校は地域と共に歩み、昨年創立150周年を迎えました。隣接する幼稚園・中学校とともに子どもも先生も「校種・学年の垣根がないつながり」で毎日を送っています。
教育課程の特例校として小学校1・2年生で外国語活動をしているのも他の小学校と異なる特徴です。自然豊かな環境で、多くの新しい仲間が加わって、共に成長してもらえたらと思います。
(堅上小学校 岡本泰典校長)

■にこにこわいわい 学校園の垣根がない取り組み
毎年、幼稚園児、小学校児童、中学校生徒が合同で体育大会を行っています。日ごろから、赤団・青団・黄団といった「なかよし団」と呼ばれる幼小中縦割りの集団で活動する機会をつくっており、園児・児童・生徒同士の交流を深めています。
自分たちが低学年のころにお世話してもらった経験を自らで考え、逆の立場になった時にはそれを生かして立派にその役割を果たします。このような活動が幼-小だけでなく、幼-中・小-中で見られ、自己の成長に大きく関わっているのも特徴です。

■てくてく 坂をのぼってみんなで登校
山間部にある学校まで、子どもたちはどうやって登校しているの?小学校児童の登校の様子を取材しました。
・小学生は金山彦神社前までスクールバスを利用できます
・スクールバスには、近鉄河内国分駅とJR高井田駅から乗車できます(中学校にはスクールバスはないため、歩いて登校します)。
・金山彦神社前に到着。ここからは10~15分程度、みんなで歩いて学校に向かいます。
・上級生が、たくさん荷物を持って歩く1年生の背中に手をそえて優しく声をかける姿が見られました。
・学校に到着!坂道を上りきった児童は、「疲れるけど、体力がつくからこの学校を選んでよかった」と話していました。

小学校と中学校の間には、幼稚園児、児童、生徒のみんなが制作したパネルを掲示しており、「かけはしロード」と呼ばれています。

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