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【特集】新春座談会(2)

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大阪府柏原市

◇「スポーツを好きな気持ち」はみんな同じ
司会:田中議長は、これまで障害者スポーツに関わった経験はありますか。

田中議長:直接関わった経験はありませんが、学生時代からテニスをしているので、特に障害者スポーツだからというわけではなく、車いすテニス選手の素晴らしいプレーを、あれはどうやって打つのかなという目で見ています。また、身近なところでは、今回ゲストランナーで堀越さんにお越しいただけるということですが、毎年大阪教育大学で行われる柏原シティキャンパスマラソンの運営に、昔から関わっています。ランナーがコースを外れないように見守る役目ですが、最近、視覚障害をお持ちの方が何人か、伴走者の方とご一緒に参加されていました。最も厳しい10kmコースでは、「激坂」ともいわれる標高差約100mの坂道を2往復するのですが、その姿に自然と拍手を送りたくなります。障害の有無に関わらず、マラソンが好きな方が出て、諦めずにチャレンジしておられる。その想いに垣根はないですし、本来スポーツとはそういうものだなと改めて感じています。

司会:堀越さん、視覚障害のある方が坂道を走るのは大変かと思うのですが。

堀越さん:目が見えないから坂がきついということはないです。ガイドランナーが必要だったり、遠くが見えにくかったりはしますが、走るという動きは一緒です。ただ、皆さんは同じところをぐるぐる回ると飽きるじゃないですか。それはないんです、元から景色が見えないので。そういう意味では、坂が見えたときの恐怖心がないのは強みですよね。

◇共生社会への理解促進に向けた市の取り組み
司会:冨宅市長、スポーツに限らず障害者の方との共生に向けた、現状の市の取り組みを教えてください。

冨宅市長:柏原市は、障害者スポーツという面では、まだまだこれから力を入れていかなければならない段階です。パラリンピアンが住んでいるのですから、ご協力もいただきながら、まずは障害の有無に関わらず、共に支え合い暮らすことができる地域共生社会への認知度を徐々に高めていきたいです。第一歩という意味で、正しい理解と知識を深められる機会をつくっていかなければと思います。

司会:具体的に取り組んでいることはありますか。

冨宅市長:昨年8月に、障害者などの理解促進(心のバリアフリー)の一環として、自立支援センターで障害の有無に関わらず参加できるユニバーサルスポーツ体験会を。障害者週間の12月には、盲導犬についての講演会「盲導犬ってなーに? inかしわら2023」を実施しました。また、自立支援センターで行ったハロウィーンパーティーは、障害をお持ちの方もそうでない方も、誰もが参加できるような形式で開催しました。今後さらに参加型のコンテンツを増やして、全ての市民が自分らしく生きられる地域共生のまちづくりができればと思います。

司会:来月の柏原シティキャンパスマラソンで、堀越さんにゲストランナーとしてお越しいただくのも取り組みの一環でしょうか?

冨宅市長:そうですね。堀越さんはご自身のSNSでも発信されていますが、日ごろから大和川河川敷を走られていて、すごく速いんです!

堀越さん:今日もこの後、走ります。

一同:(笑)。

◇同じ地域に暮らす人々が「共に生きる」ということ
司会:皆さんは、障害のある人もない人も、共に生きるまちづくりのために必要だと思うことはありますか。

池田さん・宮野さん:一生懸命考えてみたんですけど、難しいです。ただ、みんなにとってあたたかいまちになればと思います。

堀越さん:「共に生きる」と書いて、共生なんですよね。障害の有無に関係なく、できること、できないことがあるじゃないですか。困ったときに、ある意味では障害が生まれるのかなと。例えば、車いすを利用しているがゆえに困ることはあるんですけど、その人が365日24時間ずっと困っているか、といえばそうではない。相手がどういうときに困るのか、どうすれば困っている状況から抜け出してもらえるのか、お互いのことを考えながら生きていくことが共生なのかなと思います。

冨宅市長:そう思います。2人も、誰かが困っていたら助けたいと思うよね。

池田さん・宮野さん:思います。良い大人になりたいなと思います。

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