少子高齢化や人口減少などの影響で、空き店舗が増えています。その一方で、創業を決めた方が、空き店舗に新たなお店をオープンする動きも数多くあります。今回は、市が実施する空き店舗への開業サポートや、市内で創業を目指す方、開業された方々をご紹介します。
■出店を応援することはまちの将来を応援すること
「近所の空き店舗に新しいお店ができたら」と想像してみましょう。例えば、近隣に住む人たちにとって、訪ねる楽しみができる。商店街の空いていたところがひとつなくなって、人が集まるようになる。そのお店が成長すれば、新たな雇用が生まれ、まちが活気づく。少しずつだとしても、創業しようとする人やお店を応援することは、まちの将来を応援することにつながっていきます。
■創業を考える人を準備段階からサポートします
創業を考える方や創業に向けて動きだした方に向けて、市は商工会、商店街・商店会や民間企業などと連携しています。商工会とは創業セミナーの実施や個別相談などのさまざまな支援を行い、準備の段階から伴走しています。
出店場所探しのお手伝いも、そのひとつです。この秋、産業振興課では、不動産事業者と連携し、商店街などの空き店舗に出店を検討する方々を現地案内する「空き店舗見学ツアー」を新たに企画しました。また、よりスピーディーな情報発信とスムーズなマッチングを目指して、市内の空き店舗情報を閲覧できるウェブサイト「S×match(スマッチ)(空き店舗情報集約サイト)」を11月から公開しています。
■地元のお店を応援してまちも、住民ももっと楽しく
開店後のお店の応援は、ぜひ住民の皆さんもご一緒に。新しいお店に限らず、既存のお店の応援もぜひお願いします。お店を訪ねて飲食する、サービスを利用する、商品を買う。SNSでの発信や口コミも、力になります。そんな応援がひとつ、ふたつと積み重なってお店が増えていけば、きっと、もっと住み心地が良くて楽しいまちになっていくと思いませんか。
■Tour Report 空き店舗見学ツアーレポート
創業者支援と商店街の活性化を目的に、10月18日(金)・21日(月)の2日間にわたって「空き店舗見学ツアー」を開催しました。近い将来、柏原市内で創業を考える17名が参加して、不動産事業者による案内のもと、柏原地区5件と国分地区4件の空き店舗を巡りました。
◇官民連携!案内役は柏原市内の不動産事業者担当者さん
初開催となるツアーには、「学生や主婦をターゲットにした雑貨店を開きたい」「大阪市内で美容室を経営しており、地元の柏原市にも出店したい」「SNSで商品を販売しているが、将来的に出店を考えている」など、さまざまな想いで創業を目指す方々が参加しました。駅に集合して出発した後は、公募によりご協力いただいた市内不動産事業者のアルクホームと柏原ホームの担当者が、かつてのスナックや焼き肉店、事務所など多種多様な空き店舗を順に案内しました。同行する商工会担当者からアドバイスを受けることもでき、一人で店舗を探すより広く情報を得られるのも、このツアーのポイントです。
・国分地区の見学時には、国分西商店会の岡崎会長が駆けつけてくださいました。
◇建物の状態や設備をしっかりチェック!
参加者の皆さんは、「家賃交渉はできますか?」「駐車場は無料ですか?」などと不動産事業者担当者に質問しながら、ウェブサイト上ではわからない建物内部の詳しい状態をチェックしていました。
・中には、飲食店を始めやすい居抜き物件も
◇参加者同士で情報交換
業種はそれぞれでも、創業を目指す想いは同じとあって、参加者同士の情報交換も活発です。本市在住の方に柏原市の雰囲気を確認したり、出店経験のある方に出店場所を選ぶコツを尋ねてみたり。「良い店舗やけど一人では広すぎるから一緒にやりましょうか」と談笑する姿も見られました。
◇参加者の声
現在コワーキングスペースを運営しており、今後、交流の場を増やしていく展開を考えています。ツアーでは、個人で店舗を探すよりもバラエティ豊かな店舗を見学でき、参加者の方々からもいろいろな意見を聞けて良かったです。
松川 哲也さん
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