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自治体の皆さまへ

【特集】いつまでも自分らしく~今から始めよう介護予防~(2)

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大阪府柏原市

■介護予防のための大事なポイント
~運動・栄養・口腔~

(1)運動
作業療法士
浅田 健吾さん
「日常生活にこそ運動のチャンスがある」
日々何気なく行っている「家事」には、運動と同程度の効果を得られる動きがたくさんあります。例えば、掃除をするのであれば、掃除機をかけて終わりではなく、拭き掃除、掃き掃除も行うとより全身の筋肉を使います。また、自宅の階段の昇降も足腰強化に有効です。さらに、日常生活で行う動作に加え、複雑な動きや判断を必要とする動作を取り入れるともっと効果的です。例えば、習慣的に行っている行動の中に、誰かとお出掛けする、公共交通機関を利用するなどちょっとしたイベント事を取り入れることが大切です。要支援の方などいきなり取り組むのが難しい方は、市が行っているさまざまな教室に参加することで徐々に日々の活動量を増やし心身の状態を改善していきましょう。取り組みの中で生活にどのような変化が期待できるかをイメージすると、意欲を保ちやすくなります。

(2)栄養
管理栄養士
筒井 康代さん
「食事はバランスが大事」
3食きちんと食べているけれど体重が減っている…そのような方が増えています。それは本人が気づかないうちに、食事量が減ってきていることが多いです。最近メディアなどでも、筋肉を作るためにタンパク質の多い食事が必要と取り上げられ、食べようと意識している方が増えています。ただ食事内容を尋ねると夕食に肉、魚などを食べているが、朝食はトーストにコーヒー、昼食は菓子パンと牛乳や麺類のみと軽食で、食品数や食事量が少ない方が多いです。毎回の食事に肉・魚・卵・牛乳・大豆製品を取り入れ、食品数も増やすようにしましょう。また、朝はゆっくり寝ていて、いつ食事を食べてもいいからと1日2食の方もおられます。1日3食できるだけ決まった時間に食事を取り、生活リズムを整えましょう。まずはご自身のBMI値(※1)を知っていただき、低体重の方は身体を動かすために必要なエネルギーの源である、ごはん・パン・麺類など炭水化物も取りましょう。一回の食事量が少ない方は1日5食の分食にすると必要な食事量が取れてきます。定期的に体重を測り、食事を楽しみましょう。

BMI値(※1)…次ページ参照

(3)口腔(こうくう)
歯科衛生士
橋場 佳子さん
「オーラルフレイルの放置はキケン」
健康状態と要介護状態の間をフレイルと言いますが、お口にもフレイルがあります。足腰が弱ってきたら、オーラルフレイル(口の周りの筋肉や機能の衰え)が進行しているかもしれません。噛みやすいもの、食べやすいものばかり選んで食べていませんか?食べづらい、飲み込みにくい、口が渇く、話しにくいなどお口の機能が低下するとバランスの良い食事がとれず、心身機能の低下へとつながります。お口の周りは筋肉がいっぱいです。噛み応えのある食品(肉類、野菜類、魚介類、海藻類など)を食べたり、会話をしたり、口腔体操をするなど、どんどん口の筋肉を動かしましょう。

「定期的に歯科健診に行きましょう」
歯周病菌が歯肉の血管に入ると、認知症や心筋梗塞などさまざまな病気に影響を及ぼします。また加齢により握力が低下することで、歯や義歯が隅々まできれいに磨けないこともあります。高齢になっても、定期的に歯科医院でプロケアや歯科健診を受けましょう。家族の方には歯科受診の声かけや受診時に付き添っていただければと思います。かかりつけの歯科医を見つけることで、より良いアドバイスを受けられますよ。

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