■整形外科変形性膝関節症の治療について
整形外科主任部長
若林 元
変形性膝関節症は高齢者の2人に1人が罹患するとも言われ、日本での有病者数は2,500万人と試算されています。歩行機能の低下を招き、健康寿命を損なうことにつながり、生命予後に影響する場合もあります。
かかりつけ医で保存加療を行っても、疼痛・ADL低下の改善が得られない患者さまに対して、当院にて手術加療を行っています。現在、3種類の手術を行っており、関節の状態や年齢により手術適応が異なります。
・人工膝関節全置換術(Total Knee Arthroplasty:TKA)
変形が進行していても可能で、最も多く行われている術式・
・単顆型人工膝関節置換術(Unilateral Knee Arthroplasty:UKA)
変形の段階が比較的早期で、内側のみの変性にとどまる症例に対して選択できる術式
・高位脛骨骨切り術(High Tibial Osteotomy:HTO)
変形の段階が早期で、比較的若年(70歳未満)で活動性の高い方に適応がある術式
膝の痛みなどありましたら、一度かかりつけ医にご相談ください。
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